3部分:第三章
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第三章
「彼等の言う自由です」
「そんな、じゃあ学校側では対処しないんですか」
「何もされないんですか」
「はい、校則にないので」
だからしないとだ。先生は述べるのだった。こうしてだった。
何も対処が為されずにだ。事態はより悪化していた。
生徒達は校内でも校外でも好き勝手にやっていた。
「不純異性行為をする自由だ!」
「煙草を吸うのも自由だ!」
「好き勝手するのも自由なんだ!」
こんなことを言いながら学校の内外のあちこちに落書きをして窓ガラスを壊しあらゆるものを汚していく。こうして学校の近辺がだ。
完全に廃墟になっていた。それを見てだ。
流石に警察も座視出来ずにだ。遂に動こうと決めた。
その前にだ。彼等は会議を行ったのだった。その場で口々にこんな意見が出た。
「連中はもう暴徒だからな」
「そうだ、最終手段に訴えるしかない」
「子供でもやっていることが酷過ぎる」
「コンビニで万引きは日常茶飯事で他の人の家に勝手に入って騒いだりするからな」
「しかも喧嘩もしょっちゅうだ」
「このまま放っておいたら最悪の事態になる」
「それならもう強硬にやるしかない」
こう話されてだった。そのうえで彼等は学校にだ。
機動隊を送った。それを受けてだ。
生徒達もそれぞれ鉄パイプやモデルガンを手に取ってだ。学校に立て篭もった。
「俺達は自由だ!」
「自由を守るんだ!」
こんなことを言ってだ。機動隊を迎え撃つ。しかしだった。
相手はプロだ。それに対してこちらは素人の集まりだ。しかも向こうは組織立っており統率されているのに対して彼等はただそこに集まって騒いでいるだけだ。これではおのずから明らかだった。
彼等は程なく抑えられてだ。全員連行されていった。その中でだ。
彼等はだ。こう口々に叫んだ。
「自由じゃないか!」
「何でそれで捕まるんだ!」
「俺達は自由だ!」
「自由の何処が悪いんだ!」
「五月蝿い!」
その彼等をだ。警官達が殴ってから叱る。
「人様に迷惑かけて何が自由だ!」
「何をしてもいいんだろ!」
「それで何で殴るんだ!」
「訴えるぞ!」
「何もしてもいいってことはないんだ!」
警官達は喚く生徒達にさらに言う。
「いいから来い!取調べだ!」
「くそっ、抗議してやる!」
「自由への侵害だ!」
こう喚きながらだ。彼等は連行されていきだ。全員取調べを受けて罪に問われることになった。
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