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第一章
完全な自由
彼等はだ。こんなことを主張していた。
「校則が厳し過ぎる!」
「決まりごとだらけじゃないか!」
「こんな厳しい校則にがんじがらめにされてたまるか!」
「自由だ!」
「自由をくれ!」
こうだ。この学園の生徒達は声高に主張していた。そうしてだ。
彼等はこれでもかとだ。教師達、とりわけ風紀担当の教師達に主張していた。
「何でこの学校こんなに校則が多いんだ」
「髪型なんてどうでもいいじゃないか」
「服装だって細か過ぎる」
「どうでもいい校則がどれだけあるのよ」
「いらない、一つもいらないよ」
「校則が多過ぎて覚えられないし」
「自由が欲しいのよ」
とにかくだ。彼等はだがんじがらめの校則に猛反発していた。そうしてだ。
生徒会からもだ。教師達に言うのだった。
「校則の大幅な緩和を御願いします」
「具体的にどんな校則をなんだ?」
風紀を統括するだ。いかつい顔の先生が彼等の言葉に応えた。
「一体どういった校則をなんだ」
「はい、具体的にはです」
会長、凛々しい顔立ちの彼が先生に話す。
「髪型の自由、制服の廃止です」
「そうしたものをか」
「そうです。あとは携帯の所持もです」
「また随分とリベラルだな」
先生は皮肉をだ。その言葉に含めてきた。
「つまり君達が要求するのはだ」
「はい、自由です」
まさにそれだとだ。彼は言った。
「そしてとりわけです」
「とりわけ。何だ」
「制服と髪型、携帯や他のものの所持や携帯をです」
「認めてもらいたいか」
「校則の大幅な改善と生徒の自治権の拡大です」
もっともらしくだ。彼等は述べていく。
「その全てを要求します」
「嫌だと言えばどうする」
先生は上記する生徒会長とは対象的にだ。冷静な顔で問うた。
「我々教師がそう言えば」
「例え体罰があってもです」
「安心しろ。それはない」
勇気を見せたつもりの生徒会長にだ。先生はやはり冷静に返す。
「私は体罰なぞしない」
「それはありませんか」
「体罰に頼る教師は三十九流だ」
三流や五流どころではなかった。
「そうした教師ではない。安心しろ」
「そうですか」
「だからこそわかっているつもりだ」
先生の落ち着いた返答が続く。
「君達の主張もだ」
「それならですね」
「私達が反対してもだな」
先生は生徒達の今の勢いを見ていた。そうしてだ。
こうだ。自分の前にいる生徒会長達に言ったのである。
「君達は暴れ回ってでもその主張を押し通すな」
「戦いですから」
実際にだった。生徒会長は目を輝かせてこう主張した。
「これは僕達の」
「戦いか」
「はい、戦いです」
彼はまた言った
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