第3章 リーザス陥落
第76話 ホッホ峡の決戦X
[8/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
すると、マリアの元へと向かい、地面に激突する寸前で、受け止めた。
「い、いま、今のって……」
「大丈夫か? 立てるか?」
「え……、あ、あ、うん」
「志津香は!? どうだ??」
「……大丈夫、こっちは」
それを確認したユーリは、再び声を荒らげた。
「前方を注意しろ!! 暗闇に乗じて、来るぞ!!」
初撃こそ、はっきりとは見えなかった。だが、2発目となれば確認出来た。
それは、現代、確認されている中で、最強のもの。……かつて、志津香達の仇敵であり、ユーリにとっても同じ敵である男が用いた最強の攻撃魔法。
「―――……黒色、破壊光線……!?」
志津香もそれに気づいて、呟いていた。
〜後方高台・ジオの街 側〜
凶悪極まりない攻撃魔法を放っていたのは、勿論使徒の三姉妹だ。其々が用いる最強の魔法を融合させる《黒色破壊光線》。
「……当たった?」
「ん……だめ。もうちょっと、右……」
標的をこの遠間ででも、確認出来るのは、凡そ、人間とは比べ物にならない程の視力がなせる業だ。
2人が必死に、現状を把握して、調整をしようとしている所で、トパーズはまたまたニヤニヤと笑う。
「うふふ……、手も足も出ないでしょ……。アイゼル様、見ていてください……。このトパーズは、お役に立って……いたっっ!」
勿論、いい加減イラついているから、最後まで悠々と言わせるつもりは毛頭ない。ガーネットが拳骨を落とした。
「いい加減にしろよ! ぼくたち、3人で撃ってるんだぞ!」
「うっ……」
流石に、暴力は反対! の様である。少し反省した様にうなだれると。
「わ、判ってるわよーーー」
と、言って魔法に集中した。
「続けて、いくわよ……、標的は、あの戦車……!!」
暗闇ででも、その存在感をはっきりと示している鉄の車、戦車に狙いをつける3人。3人の身体から、三色の魔力が集う。
お互いの視線を交わし合うと、その手が高く、そして空に翳された。
「キナクドリン・ペリレン・ジケトピロオピロール……」
「アントラキノン…… フタロシアニン…… インジゴイド…………」
「アントロン・キサンテン・イソインドリノン………!」
3人の詠唱が始まった。
別々の口から関連性のない呪文が紡がれているのにも関わらず、その音律は絡み合う様に和合していく。
「紅色破壊光線……M型魔法陣展開! パワー、100%!!」
「C型リチュアルスクエア、オープン…… パワー100、藍色……破壊光線!」
「Y100%……黄色破壊光線よぉ……!!」
足元に、赤、青、黄の魔法陣が展開された。
それが、三使徒がかざす手
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ