第3章 リーザス陥落
第76話 ホッホ峡の決戦X
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いる。
「く、っ……!」
「あぐっ……は、っ、くぅぅっ………!」
満身創痍、と言う言葉が当てはまるその身体だった。
そう、この場に戻ってきたのは 使徒の宝石三姉妹の2人、サファイアとガーネットである。
「あ……、帰ってきたんだ。2人とも。人間なんかにねー、負けちゃったねー。ぷぷっ……」
労いの言葉も無く、ただ静かに嘲笑されてしまうのが耐えられなかった。ガーネットはいきり立つ。
「っ……! あ、あんなの、人間じゃないんだ! それに、あの鉄の車だって、よく判らない攻撃、してきたし!! なら、トパーズが、あいつとヤってみろよっ ぼくの言葉の意味、判るから!!」
ガーネットは、そう吠えた。
まだ、あの男と戦った時の傷や恐怖と言っていい物が残っている。人間とは思えない力。有り得ない爆撃。……魔人の使徒として高い能力を持った自分を相手に、一蹴したあの技量。全てが人外なのだ。
「なーに、負け惜しみ言っちゃって。それに、あたしはアイゼル様にここを任されてるから、いけないんだよねー。 それに、あの鉄の車だって、人間の兵器じゃん所詮。相手だって、人間。パイアールの様なPGとか、兵器とかじゃあるまいし……」
「なんだと、っ……!!」
口喧嘩をしていた所で、しびれを切らしたサファイアが割って入った。
「やめなさいよ、みっともない……。それより、アイゼル様は……?」
「う、そういえば、……どこ?」
それを訊いた途端、トパーズは更に笑みを浮かべた。
「あんたたちが不甲斐ないからって、あたしに後を託されて出陣されたわ。あたしに! 後を! 託されて!! ……にひひ」
その小さな胸に手を当てて、トパーズはにたりと笑う。流石のサファイアも主君であるアイゼルの事を言われながら、だと我慢も難しいのだろう。レイラを睨んでいた時の様に、凄まじい形相で睨んでいた。
「くっ……、と、トパーズ……!!」
「ふん。後を、ってただの留守番じゃん。何をするのさ」
「ご指示があったわ。アレ、をするわよ。……まさか、もう力が残ってません。なんて言わないでしょうね?」
トパーズの言葉に、2人の眉が少し上がった。
「アレ、か……」
「ん、わかったわ……」
2人とも、頷くとトパーズは更に前に一歩足を踏み出して宣言をした。
「うふふうふふふふ……… アイゼル様の第一の使徒トパーズが、憂いを取り払いますわ……いひひひひひ……」
黙っていれば、それなりに可愛い容姿だと言うのに、その笑い方と腹黒さで、ちょっぴり残念になってると思えるのはこちらの話。
〜チューリップ、ユーリ、マリア、志津香 部隊〜
ガーネットを退けた後は、
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