原作開始
クラス代表決定戦
おばあちゃんが言っていた……ひとっ走り付き合えよ
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走ってくる簪のスピードは俺の前で減速することはなく、そのまま俺に抱きつき、キス……をしてきた。
「かんっ……ざし? んっ、何をしt……んはぁ……」
体感時間では1時間くらいに感じたが、実際は精々30秒といった所だろう。
更識簪。純粋にこの世界を物語として楽しんでいた時、俺が一番好きだったキャラ。転生したこの世界では、俺が初めて《闇》と対峙した時には救った4人のうちの1人。IS学園では、俺のルームメイト。
いかんいかん。混乱しすぎて、簪について振り返ってしまった。それにしてもなんで……
「や、やっと会えた! ずっと、ずーっと探してた! あの時、私たちを助けてくれた時から……。でも、手掛かりは何処にも無かった。やっと見つけたのが、ドイツでのあの戦い」
「そうだったのか、悪いな。正体をバレる訳にはいかなかったんだよ」
「うん、分かってる。それは本当なら、
現実のモノじゃないからね」
「そういうことだ。本当なら誰にもバラすつもりは無かったんだけど……あの野郎」
「そ、そっか……ごめんね、呼び止めたりなんかしたから私に正体がバレることになっちゃって」
「別に簪のせいって訳じゃないだろ。強いて言うなら、というかアイツがこんなタイミングで襲ってきたのが全面的に悪い。あのままだったら、簪が危なかったしな」
鎌田死すべし、慈悲はない。いや、さっき倒したんだけど。ところで……
「あの、簪さん? そろそろ離れても……」
「だめ」
首を横に振って、いやいやとする簪。そして、
「彼方は私が抱きついてるの……いやなの?」
「まさか、そんなことないよ」
「ん、そっか、よかった。えへへ、頭撫でられちゃった」
上目遣いで訊いてきた簪を思わず撫でてしまった。しかも、突然のことにも関わらず喜んでいる。可愛すぎかな?(真顔)
「俺の簪が可愛すぎる件」
「俺の?」
おおっと、思わず口から漏れてしまっていた。これじゃあ、ただの変態だぞ。
「いや、簪。これはだな?」
「彼方のモノにしてくれるの?」
「あるェ?」
なんだろう、反応がおかしくないですかい?
「簪さん、ちなみに今なんと?」
「だって彼方が今『俺の簪』って言ってたから、てっきり私を彼方のペットにして……」
「いや待て、その理屈はおかしい」
「流石に冗談だから安心して。それじゃあ、改めて。彼方、私は……」
「ゴメン、ストップだ」
「どうして?」
簪が言おうとしている言葉をストップさせる。ここまで露骨に好意を寄せられていたら、嫌でも分かる。だけど、今それを聴いたらダメだ。
「簪が言おうとしてることは、唐変木じゃないから分かってる。でも、このタ
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