原作開始
クラス代表決定戦
おばあちゃんが言っていた……ひとっ走り付き合えよ
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んな大したこと言ってねえわ!」
彼方が繰り出すパンチはさっきまでのマックスフレアとは全く違い、ディケイドよりも弱くなっている。
パラドキサアンデッドは考えていた。何故、変身前のディケイドよりも力が劣っているこのライダーをあいつは選んだのか、と。あらゆるパターンを想定し、それに対抗する手段も決まっていた。万に一つの油断も無く、彼方の行動を伺っていた。
……そんなことをどれだけ考えていても、最早パラドキサアンデッドにはどうすることも出来ないのだが。
《ATTACK RIDE CLOCK UP!》
彼方の姿は一瞬にしてパラドキサアンデッドの視界から消えた。と、認識した時には既にパラドキサアンデッドの身体は痛みと共に宙へ浮いていた。
「ガッ!? グフッ! なっ……ぜだ! どうなっ……ゴッ、いる!?」
浮いている間にも次々と攻撃が加えられていく。右、左、右斜め、下、前……段々と間隔が短くなり、最終的には全方向から同時に攻撃されているように感じる程だ。それが少し続いた後に、前方へと飛ばされた。ふと気づけばその先には何時の間にか彼方が背中を向けて待ち構えていた。
《FINAL ATTACK RIDE KA KA KA KABUTO!》
何故だか分からないが、これは好機だ。幸いなことに、相手は背を向けて動かない。大方、さっきまでの攻撃は身体への負担が大きいモノだったのだろう。だが、これで最期だ。
「死ねぇ! 駕狩彼方ァァァアアアア!」
彼方の右脚にエネルギーが溜まっていく。
「ライダーキック」
彼方は飛んできていたパラドキサアンデッドへ、振り向きざまの回し蹴りでライダーキックを浴びせた。
「……………………!?」
パラドキサアンデッドは断末魔を上げる間もなく、驚愕と共に爆散した。
「悪いな、恨みはないが……いや、色々とあったな。二年前の一夏のこと、それと今回のこと。つまりは因果応報ってことだ。
なあ、ルナ。今回のことと、前の一夏のことを鑑みてどう思う?」
『そうだね、あまり考えたくはないんだけど……《闇》とは別に、大ショッカーがこの世界で動いてる可能性がある。でも大丈夫、怪人たちの気配は覚えたから一夏くんの時みたいなことは起こらないよ』
「そりゃ安心したよ」
そう言いながら彼方は変身を解き、ユニゾンを解除した。そこへ簪が駆けていった。
「彼方!」
彼方Side
はあ、大ショッカーまでもか……。憂鬱な気分になりながら変身とユニゾンを解く。そこへ簪が駆けてきた。
「彼方!」
「おう、簪! 大丈夫だったか? 怪我とかしてn……んむっ!?」
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