氷の神
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手に取るようにわかった。
『ミネルバだぁ!!剣咬の虎のグラシアン、同ギルド最強の魔導士と吟われるミネルバ・オーランドに変化したぁ!!』
エルザとカグラと三つ巴を演じていた女魔導士ミネルバ。カグラとミリアーナに卑劣な戦法で勝利を納めたこの人物を見た途端、ソフィアが目にも止まらぬ速度で駆け出した。
「ミネルバァ!!」
彼女のギルド最強の魔導士カグラの速度よりも出ているのではと思わせるほどのスピードでミネルバに突撃するソフィア。
「フッ」
そんなソフィアを見たミネルバは彼女に片手を向けると、向けられたソフィアは緑とも何色とも表現しがたい球体によって動きを封じられてしまう。
「な・・・何これ!?」
ガンガンと自分を囲っている球体を叩くソフィア。しかしそんなことで壊れることなどある訳もなく、彼女は完全に囚われの身となってしまった。
「おま・・・うわっ!!」
シリルがミネルバがソフィアに何をしようとしているのかわからずに睨んでいると、彼と同じような球体の中に閉じ込められてしまう。
「シリル!?」
「なんだこれ!?痛くも何ともないぞ!?」
レオンが目の前で球体に閉じ込められたシリルに驚き声をかける。シリルはソフィア同様に壁を叩きながらそう言った。
「当たり前だ。それは貴様らに邪魔をさせないための謂わば“檻”だ」
ミネルバはソフィアとシリルを入れた球体を隣同士になるように操作し、自分とレオンから距離を取るような位置に配置する。
「安心しろ。その空間魔法は人体に何の影響も与えん。ただ自由を奪うだけだ」
「お前は俺にリベンジしたいんだろ!?だったら俺じゃなくレオンを捕まえておくべきじゃないのか!?」
シリルは戦う前にグラシアンが言っていたことを思い出してそう叫ぶ。グラシアンはそれを聞くとミネルバから本来の彼の姿へと戻ってから答える。
「お前はメインディッシュだよ。最後の最後に1対1でケリをつけてやる」
「くっ・・・」
シリルはグラシアンのもっともな意見に何も言えなくなる。
「ソフィアは!?こんなことされて黙ってられないでしょ!?」
シリルは隣にいるソフィアに対してそう問いかける。しかし返ってきた答えは意外なものだった。
「別にいいや」
「え!?」
ソフィアはカグラたちのことがあったためにミネルバにかなりの嫌悪感を持っていた。シリルの考えではてっきりこんな順番待ちのような感じでは苛立っているに違いないと思っていたのに、ソフィアは全く気にしてないようだった。
「もうグラシアンさんに戻っちゃったし。ミネルバさんなら仕返しにお嫁にいけないくらいす
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