氷の神
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ミーティア》!!」
エルザの飛翔の鎧よりも速いその魔法はシリルとソフィアに攻撃することなど考えていないようで、2人を通り過ぎて体勢の崩れているレオンへと一直線に進んでいく。
「アイスメイク・・・・・盾!!」
「ごはっ!!」
バランスを崩しながらもなんとか盾を作り出してミストガンの攻撃を間一髪で凌ぐことに成功したレオン。今回は逆に彼の造形の遅さが幸いしていた。
グレイやリオンのように素早く造形ができればもっと安全にミストガンから身を守れたと考える人もいるかもしれない。しかし、逆に彼らのように盾や攻撃を遮るものを瞬時に出せると『流星』で高速移動しているミストガンなら軌道を修正して掻い潜るチャンスを与えることになりかねなかった。
今回はレオンが造形が遅かったことによりミストガンは盾が展開される前に潜り込めると考えて真っ直ぐに突進していたため、ギリギリで作り出せた盾に対応することができなかった。ゆえに防げたというところであろう。
「ったく・・・」
かなりの速度で衝突したせいでグラシアンはふらつきながらレオンから距離を取る。そんな彼の敵は1人ではない。
「水竜の・・・咆哮!!」
シリルは目の前に自分から現れた格好の、しかも完全に背を向けて意識を自身の方へ向けていないグラシアンに向かってブレスを発射する。
「ぐわぁぁぁぁ!!」
「うおっ!!」
ブレスをまともに受けたせいで悲痛の声を上げながら押し出されるグラシアン。そんな彼に巻き込まれてしまったのは当然のように目の前にいたレオンである。
2人は街灯の柱をへし折りながら地面へと落とされる。
「よし!!」
ガッツポーズするシリル。しかしそんな彼の後ろにはまだ敵が潜んでいたことを彼は完全に忘れてしまっていた。
「シリルちゃん、ソフィアと2人っきりになりたかったんだね♪」
「ぎゃあああ!!」
シリルを優しく抱き締めるソフィア。さきほどグラシアンの魔法を弾きレオンへと直撃させたソフィアはまだ彼の真後ろにくっついていたのだ。シリルは目に見えている敵に気持ちが向きすぎており、頭から彼女のことが抜け落ちていた。
「それでね、シリルちゃ―――」
「離せ!!」
「あうっ!!」
シリルもやられっぱなしでは終われない。
ソフィアの顎に頭突きを入れるシリル。ソフィアはなおも何かを話そうとしていたところでシリルから頭突きを食らったせいで舌を噛んでしまい、痛みに涙を浮かべながら舌が切れていないか触って確認していた。
「血は出てない・・・よかったぁ」
とりあえず切れてはいなかったようでホッと一安心のソフィア。しかし彼女はそんなことをしている余
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