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DQ5〜友と絆と男と女  (リュカ伝その1)
23.ペットの躾は飼い主の義務。不可抗力なんて存在しない。
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「ん?あぁ!紹介するね、10年前に僕が飼っていた猫のプックル。僕の大事な家族だ」
か、家族…?

私の緊張の糸が切れ、その場にへたり込む。
「あれ?どったの、ピエール?猫、嫌い?」
「ね、猫じゃない!それは、猫じゃない!!キラーパンサーだ!地獄の殺し屋、キラーパンサーだ!!」
「どっちでもいいよ!そんなん!プックルはプックルだ!」
私はこの怒りをどうすればいいのか…やり場のない怒りをどうすればいいのか…途方に暮れる。
老師が私の肩に手を置き、瞳を閉じて首を横に振る…きっと、同じ気持ちなのだろう。

「ふにゃーご」
リュカとじゃれてたプックルが突然、巣の奥から一降りの剣を持ってきた。
リュカは剣を手に取り抜き放つ。
その刀身は10年間手入れをされてなかったにも関わらず、美しい光を放っていた。
「父さんの剣だ。プックルがずっと守っていてくれたんだね。ありがとう」
剣を構えるリュカを見て、私の背中に稲妻が走った。
美しかった。リュカの為に存在するかの様な剣。
そして、それを構えるリュカ。
そのどちらも美しく、私の目と心は奪われた。
リュカは剣を納め腰に携えると、こちらに戻ってきた。
思わず顔を背けると、楽しそうにニヤけている老師と目があった。
くっ!見られた!
「も、もう用は無いだろ!さっさと帰るぞ!」
恥ずかしさから、先頭を歩き出す。
「はぁ〜…やっぱり、報告しないとダメだよね?」
往路よりテンションの低いリュカがいる。
私は、助けん。
お前が話をつけろ!

ピエールSIDE END


<カボチ村>


「な〜んも言うな!分かってからぁ、な〜んも言うな!ほれぇ!約束の金だぁ!それ持って、とっとと出てってくんろ!」
1500G入った袋を投げ付けられ立ち尽くす。
感じ悪!
ものっそい感じ悪!
「あの、お金は受け取れません!前金の1500Gもお返しします」
「いんや、ま〜た、あったら恐ろしい化け物けしかけられてぇこまるけぇ!その金持ってこんの村から出てけぇ!」
さすがに腹立つ!言い方が腹立つ!
「ええ!こんな胸くそ悪い村からは、出て行きますよ!胸くそ悪い村の、胸くそ悪い金なんぞいらん!」
「んなぁ!!」
「ご安心下さい!もう二度とこんな胸くそ悪い村には来ません!旅する先々で、ここに胸くそ悪い村がある事を広めておきます!近づくと胸くそ悪い思いをするだけだっと!」
言い終わると、後ろでギャーギャーわめく村長を無視して退室した。


<カボチ〜ポートセルミ街道>
ピエールSIDE

私達は暗い街道を黙々と進む。
疲労感が募る中歩き続ける。
リュカ以外、我々は皆モンスターだ。
そのモンスターをリュカは、仲間と言い、友達と言い、家族と言ってくれる。

しかし世
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