第三幕その三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「それでカレーとカツを一度に食べる」
「その為になの」
「カツカレーを考え出したのよ」
「インド人が考えたのじゃないのね」
「そもそもビーフカレーはインドにないでしょ」
「インドの人が牛肉を食べないから」
「そう、だからよ」
「そうそう、オズの国のインド系の人もね」
トロットも恵梨香にお話します。
「大抵の人は牛肉を絶対に食べないのよ」
「オズの国でもですか」
「だから私もナターシャのお話がわかるわ」
カレーについてのそれがというのです。
「ビーフカレーとかは日本のカレーよ」
「じゃあ腹ペコタイガーさんの好きなカレーは」
「ええ、日本のカレーね」
「そうなんですね」
「ううん、そうなるのかな」
腹ペコタイガー自身も言います。
「僕はカレーはインドのものって思っていたけれど」
「私もだけれど」
「僕の好きなカレーは日本のカレーなんだね」
「そうなのね」
「日系人の人が日本から持ち込んだ」
「何かそう聞くと」
恵梨香は皆の言葉を聞いて言いました。
「不思議な気持ちね」
「インドのお料理と思っていたからだね、カレーが」
「ええ」
その通りとです、腹ペコタイガーにも答えます。
「それが、だから」
「そうだね、けれどね」
「実際にそうだから」
「僕も今までそう思ってたよ、カレーはインド料理だってね」
「けれどそれはカリーで」
「僕が好きなのはカレーライスなんだね」
日本の、です。
「そうなんだね」
「みたいね、だからビーフカレーも食べるのね」
「ビーフカレー好きよね、タイガーさんも」
「大好きだよ」
実際にとです、腹ペコタイガーは答えました。
「どのカレーもだけれど」
「ビーフカレーも」
「好きだよ、甘口も辛口もね」
「味はどちらでもいいのね」
「中辛も好きだよ」
「カレーのその分け方もよ」
甘口や辛口もとです、トロットは恵梨香にお話します。
「日本だけみたいよ」
「インドのカリーにはないんですね」
「カリーにもそれぞれの味がああるけれど」
「日本みたいな分け方ではないんですね」
「そうなのよ」
「ううん、本当にびっくりです」
恵梨香は腕を組んでしみじみとした口調になっていました、そのうえでトロットに対してあらためて言います。
「日本のお料理なんですね、カレーは」
「洋食の中でね」
「そうなんですね」
「けれど好きよね」
「大好きなことは確かです」
恵梨香もです。
「そのことは」
「そうよね、けれどね」
「それはあくまでカレーライスですね」
「そうなのよ、カリーじゃないのよ」
そこが違うというのです。
「私も最近になってわかったわ」
「カレーとカリーの違いですね」
「そのことがね」
「そうですか、じゃあ私はカ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ