第1章:平穏にさよなら
第22話「負けられない」
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.勝つためには、これぐらいしないとな...。」
元々、ただでさえ魔力も数も上回っているのに、さらに連携も上手いんだ。それに勝つためにはこれぐらいの代償は付き物だろう。
〈...それもそうですが...。〉
「とにかく、緋雪の援護に向かうぞ。」
〈......分かりました。〉
緋雪の方へ向かおうとして、ふと動きを止める。
「.......?」
〈...マスター?どうかしましたか?〉
「....嫌な予感がする。」
僕や皆が戦闘してる場所から遠く離れた場所の魔力反応、おそらくかやのひめさんが戦闘している方向を見ながら、僕はそう言った。
「....先にあっちに行こう。」
〈ですが、他の方は...?〉
「緋雪は進路上の先で戦闘してる。向かいがてら、援護でもすれば大丈夫だよ。」
今は、嫌な予感を拭う方が先だと思い、すぐさまそちらへ向かった。
「(向かう先の途中は激戦の渦中だ。早々通してもらえないだろうけどな...。)」
一人か二人堕とせば後は他の皆がやってくれそうだけど。
=かやのひめside=
「はっ!」
「おらぁっ!!」
矢を放つ、あっさり弾かれ、そのまま斧が振るわれる。
「くっ....!」
「逃がすかぁ!」
「“弓技・双竜撃ち”!!」
「ちぃっ!」
なんとかそれを回避し、二連続で矢を放つ。それをクルーアルは舌打ちしながら回避する。
「術式、“風車”!」
「くそがっ!」
すかさず、回避した方向に風の刃を放つ。しかし、それは障壁に阻まれる。
「“弓技・旋風の矢”!」
今度はクルーアルにではなく、地面に向けて風を纏った矢を放つ。
地面に当たると同時に風が炸裂し、砂煙を巻き起こす。
「(“戦技・隠れ身”...!)」
気配を殺し、近くにある林に隠れる。隠蔽性の高い術式を組み、それでさらに認識を阻害する。...これで見つからないはず...。
「(...だけど、攻撃する際に気付かれる可能性が高い。)」
だとすれば、“あの技”は使えない...か。
「(幸い、しっかりと見つからずに済んでいるわね。だったら、一番発動の早い....。)」
術式を組み、矢を番える。そして...。
「....“弓技・瞬矢”!」
早く、速く、疾く、ただ速さを求めた矢がクルーアルに迫る。
「っ!?ぐぅっ....!?」
直前で気づき、身を捻ったが、肩に掠る。これで、ようやく傷が入った...!
「(本来なら速い矢を連続で放つ攻撃だけど、一発だけにして正解だっ
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