Fate/stay night
1189話
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話していただけよ?」
「……まぁ、そう言うのならそれでいいんですけど」
「桜、こういう人達には関わらない方がいいです。下手に関わると……何と言いましたか。そうそう、ブラックコーヒーを飲みたくなりますので」
「ライダー、あんた一体どこでそんな言葉を覚えてきたのよ」
「TVでやってました」
凛の言葉にあっさりと返してくる辺り、ライダーは女として一枚上手なんだろう。
「ははっ、遠坂の負けだな、これは」
「ちょっと綾子」
不満そうに呟く凛だったが、確かに傍から見ればライダーの勝利だろう、これは。
「そう言えば、すき焼きにお麩を入れるとTVではやってましたが、それはないのですか?」
そんな俺達とは裏腹に、ひたすらにすき焼きを食べていたセイバーがふと気が付いたかのように告げる。
「うん、うちだと入れないな。何となくだけど」
「そうですか。少し残念です」
衛宮とセイバーのやり取りに、鍋を見ると確かに麩は入っていない。
いや、俺も入れる方じゃないから、特に残念だとは思わないんだが、妙なところで衛宮と気が合ったな。
そんな感じで、恐らく聖杯戦争最後になるだろう食事は過ぎていく。
幸いだったのは、こういう場ではよくあるような酒がなかった事だろう。
まぁ、ライダーと……セラ、リズくらいか? 酒を飲んでいてもおかしくないのは。
ここでもし俺が酒を飲んだりすれば、今までの経験的に、多分今夜の大聖杯破壊はスルーして、気が付けば明日の朝なんだろうな。
それも、文字通りの意味で酒池肉林的な感じで。
「どうしたのよ?」
そんな風に思っている俺を不思議に思ったのか、隣の凛が視線を向けてくる。
「いや、何でもない」
自分でもアルコールに弱いというのは分かっているんだから、別にここで言う必要もないだろ。
そんな風に話を誤魔化した俺の方へ、何故か疑わしげな視線を向けてくる凛。
「ちょっと、妙な事を考えてないでしょうね?」
「妙な事?」
「そ、そうよ。その……柳洞寺に行く前に、無駄に体力を消耗する的な……」
何となく凛が何を言いたいのかが分かり、思わず溜息を吐く。
「……さすがに夜の模擬戦をこんな時にやろうなんて思ってないさ。いや、個人的には大歓迎だが、いざという時に体力がなかったらどうしようもないだろ?」
「そ、そうよね。……まぁ、私も最初からそう思っていたわよ? あくまでも念の為に言った事だし」
「遠坂、言えば言う程にボロを出してるぞ」
綾子の鋭い突っ込みに、しまったといった表情を浮かべる凛。
「全く、ふしだらな人は嫌ね」
「イリヤスフィール!? いきなり何を……」
「あら、何かおかしな事を言ったかしら? こういう食事の場で、いきなりそ
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