2部分:第二章
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第二章
箸に麺や野菜を取り椀の中にスープと共に入れてだ。そして食べる。
麺をすすりスープを飲む。すると。
「あれっ、この味」
「よくないか?」
「ああ、麺もスープもな」
「野菜もいいよな」
こう話すのだった。実際に食べてみてだ。
味はよかった。それもかなりだ。それを味わいだ。こう言うのだった。
「何か思ったよりも」
「美味いぜ、おい」
「味はかなりな」
「それぞれの味が絡みあってな」
「いい感じだよ」
食べてみるとそうだった。それぞれの味の長所がミックスされてそれでだ。
一種類では味わえない味があった。その味を味わってだ。
彼等はそれぞれ言うのだった。そしてだ。
箸は自然と進み瞬く間にだった。その四十はあったラーメンも野菜もだ。全て食べ終えてしまった。食べ終えてからまた言うのだった。
「意外とよかったな」
「だよな。最初はどうなるかって思ったけれどな」
「カップ麺も鍋に入れられるんだな」
「しかも混ぜてもいけるんだな」
「それぞれの味が出てな」
「よかったよな」
こう話し合うのあった。そしてだ。
中の一人、提案者とは別の人間がだ。こんなことを言い出した。
「またするか?」
「カップラーメンをそれぞれ入れてか?」
「それでか?」
「いや、袋麺でも何でもな」
そこはどうでもいいというのだ。彼はとにかくだというのだ。
「色々なラーメン入れてそれでな」
「またやるんだな」
「このラーメン鍋大会」
「ああ、どうだよそれ」
こう仲間達に提案する。
「悪くないだろ」
「確かにな。これな」
「案外以上に美味かったしな」
「またやってもいけるよな」
「カップうどんにしてもな」
その最も懸念されたそれについてもだった。
「混ぜてもいけたよな」
「揚げもいけたな」
「とにかく混ぜてそれでもいけたんだな」
「そうなんだな」
彼等もこのことがわかった。そうしてだった。
全員でだ。こんなことを話した。
「それじゃあもうとにかく何でも買って来て入れて作るか」
「ああ、ラーメンでもうどんでもな」
「チキンラーメンもいけるな」
「ただ焼きそばだけは駄目だな」
見れば最初からそれだけはなかった。流石にそれだけはだった。
しかしだ。その焼きそばについてもこう話される。
「けれど麺だけならいいか」
「そうだな。麺だけならあれもいけるな」
「じゃあ今度も何でもかんでも持って来て作るか」
「そうしような」
笑顔で言い合う彼等だった。最初はどうかと思ったがいざ食べてみるとだ。それはえも言われぬ美味だったからだ。何事もまずはやってみるということだろうか。少なくとも彼等は新しい味を知った。既存の味を混ぜ合わせてみてそこからできたその新しい味を。
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