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不定期短編小説 《リア充爆ぜろぃ》
サンタさ〜ん♪リア充爆破するからグレネードプレゼントして〜?
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クリスマス......それはキリストの誕生日。しかし、今ではキリスト教でもない者も浮かれ騒ぎまくるイベントになっている。特に俗に言う“リア充”と呼ばれる人間のつがい(・・・)が一番発生する日ともなっている......世の中は非常に盛り上がり、明るいムードに包まれていた.....だが、リア充でない奴らに言わしたらどうだろうか。

俺は息を大きく吸い、窓の外の遠くに見えるイルミネーションで飾られた町に向かって叫ぶ。


「リア充爆ぜろぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」


そう、リア充でない人間。つまり()リア充にとってはリア充どもが幸せを振りまく反面、最も憎悪が体中から湧き出る日である。
その非リア充の一人である俺『鹿田 雪弥』も例外ではない。


「なんでクリスマスになるとここぞとばかりにイチャイチャするんですか!?クリスマスじゃないといけないんですか!?っていうかお前らほとんどキリシタンじゃねぇだろ!!お前ら関係ないだろ!!なのになんで浮かれてんだ!!便乗か!!便乗してイチャイチャと人がみて胸糞わりぃことしてんのか!?そして夜になったらてめぇらお楽しみが待ってんだろ!?だからなんでクリスマスじゃないといけないんですか!!!それじゃあ‘聖夜’じゃなくて“性夜”になっちゃうよ!!!!こっちは絶賛クルシミマスイヴだよっぉぉぉぉぉぉ!!!!!」


そこまで言って俺はむせ返った。だがまだすっきりしない。いつものクルシミマスはここまでムシャクシャはしなかったはずだがどうしたことか。いや、理由は分かっている。俺の小学生の頃からの親友だった(・・・)切田に裏切られたからだ。

去年まで俺と切田はイヴになると二人で必ずといっていいほど集まり、道行くカップルの男の方に歩み寄って、


「あれ?久しぶり〜。この子誰?え、彼女?お前.....『三次元とかないわwってか二次元にしか萌えねぇ』とか言ってなかったっけ?あ、ごめん急いでんだった。じゃな♪」


といっては逃げるプチテロを繰り返していた。

しかし、アイツは....裏切った。それは昨日のこと。俺が学校から帰宅途中.......奴が見知らぬ女と手をつないで歩いているのを目撃した。俺は即座に状況を理解した。そして、奴を見失う前にその場にスクールバッグを肩から落とし、走り出した。そして追いつき切田の肩に手を置く。切田はこっちを見るとすぐに顔を真っ青にした。彼女の方はポカンとしていた。

切田が何か喋ろうとする。しかし俺はそれより早く満面の笑みを見せ.....


「よう。久しぶり♪妹さん?ん、手をつないでいる?ってこたぁ....彼女!?お前.....『女には興味ねぇ。興味があんのは男だけだ。』って決め顔で言ってなかったっけ?」

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