決闘
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「ふう」
鈍い痛みが走る頭を左右に振りながら部屋に戻る。
「ふう」
鈍い痛みが走る頭を左右に振りながら部屋に戻る。
「ったく、やっちまった。・ ・ ・」
ついかっとなって決闘を受けてしまった。
だが俺がレスターの校章を斬るどころか武器を出す瞬間さえ見えなかっただろう。その事に明日、少女や綾斗たちに問い詰められるのも面倒くさい。
「とりあえず特訓するか」
前世でも常に行ってきた漫画の訓練法を再開することにした。
ー翌日ー
「ってて・・・」
どうやら昨夜の痛みが残っているらしい。
それよりも俺は着替えをしにベッドから出る。そして1分ほどでできたので部屋を出ようとドアを開けると、
「やあ、いい朝だね」
「・ ・ ・ああ、いい朝だな」
そこには綾斗が立っていた。というよりも朝練をしに出かけるところをちょうど俺はドアを開けてしまったらしい。
そして綾斗に練習を誘われてしまったので仕方なくついていくことにした。
「・ ・ ・ところでさぁ」
「なんだ?」
「泰人って何か剣術を学んでいるのかい?」
「・ ・ああ綾斗よりはうまいつもりだ」
もう取り繕うのも面倒なので本音を言う。
「へえ、凄いなあ」
と綾斗は感心したように頷いているが俺は綾斗を睨む。
「・ ・お前の剣はあくまで剣道止まりだ」
「・・・それは聞き捨てならないな」
と先程の明るい声とは裏腹に警戒するような声で聞き返してきた。
「お前は人を殺したことがないだろう?」
「・・・?泰人はあるって言うのか?」
「ああ」
と言うと、腰のホルダーから煌式武装を抜き俺の方へ向ける綾斗。
「・・・なんてな。いくら今でもさすがに殺人とかしたことねぇよ」
「・・・なんだよ、脅かすなよ」
と安心したように腰のホルダーに武器を戻す綾斗。俺はそこを見逃さず、瞬間的に刀を呼び出し、綾斗の首を狙った。
「・・・?」
「・ ・ ・これが俺とお前の差だ。お前らは決闘と呼び戦っているが、俺からしたら遊びにしか見えないんだよ。まったく反吐が出る」
そして俺は刀を消して綾斗に言う。
「まぁこの学校にきた理由は特にないんだがな」
「・ ・ ・なぜそんなことを俺に話した?」
「・ ・ん?特にねーよ。あー溜め込んでたことを話したら楽になったわ。サンキュ」
と大きく背伸びをしていると、綾斗は笑い始めた。
「ふっ。あはは、おかしなやつ」
「あ、これクラスの奴には内緒な。あの少女ぐらいならいいけど」
「へえ、なんで?」
「口固いのがお前とあいつくらいだからな」
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