第四話 ヴァリエール公爵家
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、殿下のおかげかも」
双月を背にクスクスと笑う。うん、可愛い。むしろドキッときた。
前世のどこかで『月明かりは少女を女に映す』って聞いたような、どこだったかな?
「バルコニーは寒いだろうしそろそろ戻ろうか」
「はい」
カトレアの手を引いてパーティー会場に戻るさいにオレはカトレアに言った。
「カトレア、いつの日か病気が治ったら一緒にダンスを踊ろう」
「あ・・・はい」
互いににっこりと笑いあった
・・・・・・
パーティー終了後、寝室として宛がわれた部屋には巨大なキングサイズのベッドが一つ置いてあり、左から父さん、オレ、母さんの順に眠っている。
真夜中、ふと誰かの話し声で目と覚ました、父さんと母さんか?
「その話は本当なんですか?」
「ああ、本当だ、ヴァリエール公にも了承を得た」
「それじゃ、あまりにも不憫じゃないですか、この子が十二歳までに病気が治らなければ婚約解消だなんて」
「わざわざ病気持ちの娘を結婚相手に選べるのものか、王家はそう安いものではない、君だって分かっているはずだろう?」
「それはそうですけど」
「なにも今すぐに婚約解消と言っている訳ではない、その期間までに治ればよいのだ」
「・・・」
婚約解消・・・か。
双月を背に微笑むカトレアを思い出し、どうにか出来ないものか、と思い再び眠りに落ちた。
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