第四話 ヴァリエール公爵家
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歳三唱、いつもありがとうございます。
父さんが壇上に立ってスピーチをしている内容はどこにでもある様なスピーチらしいスピーチだ。
ふと、ヴァリエール公爵の方を見ると公爵の隣に奇妙なオーラを放つ女性がいる、あの人がヴァリエール公爵夫人か、さらに隣には二人の少女が、金髪の娘と桃色髪の娘、背の高さから金髪の娘がお姉さんぽい。
視線を壇上に戻し父さんを見るとワイングラスを片手に乾杯の音頭を取ろうとしていた。あわてて近くにあったリンゴジュースの手に取る。
「乾杯!」
『乾杯!』
宴が始まった。
顔と名前を覚えてもらおうと寄ってくる貴族連中を適当に捌きながら時間をつぶしていると、父さんとヴァリエール公爵が二人の娘を伴って近づいてきた。
「マクシミリアン、パーティーを楽しんでいるか?」
「はい、とても楽しんでいます」
「紹介しよう、こちらはヴァリエール公爵」
「初めまして、マクシリアン殿下。此度は私の誕生パーティーにご足労頂き誠にありがとうございます」
「初めまして、とても楽しいパーティーです」
とりあえず、社交辞令。
すると、公爵は後ろに控えていた、二人の娘に前に出るように促した。
「殿下に私の娘を紹介します、二人とも殿下にあいさつを」
最初に金髪の娘が一歩前に出て可愛らしく両手でスカートの裾をつまみ、軽く持ち上げて一礼。
「エレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエールと申します。今日はマクシミリアン殿下にお会いできて大変光栄です」
ヴァリエール公爵の長女でオレの三つ年上の八歳。文句なしに可愛い。
「初めまして、マクシミリアン・ド・トリステインです、僕も会うことが出来てうれしいです」
次に桃色髪の娘が前に立つ、先ほどのエレオノール嬢と同じように一礼。次女の娘で同い年と聞いていたから、多分この娘がオレの婚約者なのだろう。
「カトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと申します。マクシミリアン殿下にお会いすることができて大変光栄です」
「初めまして、マクシミリアン・ド・トリステインです、僕と同い年だと聞きましたこれからも仲良くしましょう」
挨拶としてはこんなものかな、父さんと公爵も微笑ましそうに見ているし、今日は顔見せ程度なんだろう。
「エレオノール、カトレアは殿下とお話があるから母さんの所に一緒に行こう」
「はい、父上。では、マクシミリアン殿下、また後で」
エレオノール嬢は一礼した後、公爵とともに去っていった。
「私もマリアンヌの所に行ってくる、マクシミリアン、カトレア嬢とお互いに親交を深めるように」
父さんも去っていった。
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