妖精 対 虎 対 人魚 対 蛇姫
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
水のブレスはそのわずか数センチほどを通過していく。
「おおっ!!これは・・・」
レオンを通り過ぎたその魔法は彼の数十メートル後ろにいたソフィアにぶつかりそうになる。だが・・・
「大チャン〜ス!!」
ソフィアは回避するような行動は一切せず、一瞬笑みを浮かべると右手を振るいシリルの水を放った彼とは別の方向に跳ね返す。
その先にいたのはエルザ。彼は自分の元へと軌道修正されたそれを見ると、本物さながらの換装をしてみせる。
「換装!!金剛の鎧!!」
自分の背丈ほどの高さを持つ2つの盾を合わせ、放たれた時よりも威力を増して向かってきた水を受け止めるエルザ。本物のエルザがカグラと対戦した時は簡単に打ち砕かれてしまったその鎧は、シリルのブレスとソフィアの返し魔法を合わせた攻撃を多少押されながらも止めてみせた。
「フッ。その程度・・・」
エルザは2つの盾を離して顔を見せる。しかしその目の前には黒い氷によって作られた数羽の鷹が迫ってきていた。
「なっ・・・」
急いで盾を合わせようとするエルザ。しかしそれよりも早く鷹たちは彼の体に突進する。
「ぐはっ!!」
高い強度を誇る金剛の鎧。だがこの鷹たちはそれを突き破るほどに高い力を秘めていたようで、グラシアンは地面に倒れ、その反動でイルズィオーンが解けてしまう。
「アイスメイク・・・・・」
彼の真上にジャンプし、両手を合わせて追撃を試みようとするレオン。
「水竜の・・・鉤爪!!」
「くっ!!」
宙に浮いており無防備な体勢になっていた彼にシリルは蹴りを放ち地面に叩きつける。しかしそれにより今度はシリルが無防備な姿になってしまった。
「幻竜の・・・咆哮!!」
地上から迫り来る三大竜のブレス。シリルは両腕を体の前で交差させ、その攻撃から受けるダメージをいくらか軽減しようとする。
「きゃああああ!!」
だが悲鳴が聞こえたのはそんな彼からではなく、地上にいるはずの銀髪の少女からだった。
そしてさらにはシリルに向かってきていたはずのブレスが彼の体をすり抜ける、一切のダメージも与えることなく。
「え?」
一瞬どういうことなのか理解できなくなりそうだったが彼はすぐに頭を回転させて状況を把握した。
グラシアンは一昨日のトリプルバトルの際に利用していた幻覚での攻撃を用いてどんな魔法でも跳ね返してしまうソフィアを最初に片付けようとしたのだった。
「むぅ〜!!剣咬の虎やっぱ汚い!!」
「「やっぱ」ってなんだよ!!」
彼の思惑通りソフィアにブレスは命中した。しかしそれは彼女を戦闘不能にするまでには至らず、逆にソ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ