ハイスクールD×D 妖狐伝 3
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自分でなんとかします」
「申し訳ありません。それから、リアスのこと、お願いします」
さてと、とりあえずいつものように蛇の目を傘に正しく貼ってから畏れを使って短距離転移で部屋の中に入る。部屋の中にはドレスを着せられたリアスが扉に向かっていつでも魔力を放てるように待機している。
「お転婆はいくつになっても変わらないか」
「っ、十束!?」
「やぁ、リーア。迎えに来たぞ」
「……ダメよ、十束。私は行けない」
「諦めるのか?」
「いいえ、貴方に迷惑をかけられないだけ。私は、自分の力でなんとかしてみせる」
「この場を潜り抜けてからどうするつもりなんだ」
「それは、その」
「ちょっとは考えような。まあ、それはおいておいて」
部屋のテーブルの上に蓬莱の玉の枝、燕の子安貝、火鼠の反物、龍の首の玉を並べる。これを見てリーアもオレが何を言いたいのかわかったようだ。
「竹取物語の輝夜は求婚者にこれらの物を求めた。これらを入手できるぐらいに強くなければ、故郷の者に敵うはずがなかったから。リーア、お前のことが好きだ。オレと結婚してくれ。オレがお前を守ってみせる」
「……えっ?だって、そんな風に見えなかった。私のためにって、無理を」
「していない。オレはお前のことが好きだ。だが、環境が許さなかった。だけど、状況は変わった。オレはリーアが欲しい。そのために試練に参加して、ついでに文句を言ってきたやつも全て伸した。あとは、リーアがオレと一緒になることを望んで欲しい」
「ほ、本当に?私の婚約者が、十束?」
「ああ、そうだ。グレモリー卿も魔王ルシファー様も認めた。オレが、リーアの婚約者だ」
リーアがオレに抱きついてきたので優しく抱き返す。
「無理だと思ってた。十束と結ばれることなんて絶対にないと思ってた」
「オレもだ。だけど、諦めたくなかった。思いを捨てずに待った甲斐があった。リーア、もう一度聞く。オレはリーアのことを愛している。オレと結婚してくれ」
「私も貴方のことを愛しているわ。私のこと、離さないで」
「ああ、絶対に離すものか」
どちらからともなく、唇を触れ合わせる。ああ、我慢しないと。さすがにまだ我慢の必要が、必要が……
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