ハイスクールD×D 妖狐伝 3
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ら裏へと通り、そして今は使われていない表への境界線に移動する。そこで特殊な術式を打ち込んでから境界を開く。
「出来れば此処のことは内密に。気難しい人の隠れ家ですので」
「分かりました」
境界をくぐり抜けた先に待ち受けたのは大きな屋敷と、多数の兎と兎の獣人の使用人だ。
「あっ、十束だ」
「ひさしぶりだ」
「ひさしぶり」
「他に女の人を連れてる」
「メイドだ」
「冥土?」
「使用人」
「いっしょだ」
群がってくる兎の獣人達を尻尾で持ち上げながら移動する。
「輝の所に通してもらうよ」
「姫様退屈」
「ごろごろ」
「ぐるぐる」
「ぐーぐー」
「ばたばた」
「相変わらずみたいだね。自分から引きこもったのに」
「あ、あの、十束様。この方達は?」
「此処の主のお付きですよ。今はこの空間に引きこもってますが、有名人ですよ」
10分ほど屋敷内を走って、ようやく目的の部屋にたどり着く。
「輝、居ますね」
「う〜ん、あっ、十束。いらっしゃい」
着物姿で畳の上でごろごろしていたのか髪も乱れたままの女性、輝に声をかける。
「淑女としてその格好はどうなんですか?」
「どうせ兎しかいないから問題ないわね。それで、今日は何の用?」
「いえ、実はですね、この度、とある女性に求婚を求めようと思いましてね。蓬莱の玉の枝を頂きたいのです」
「なにそれ、どゆことどゆこと」
輝が興味津々で聞いてきたので事情を全て話す。
「な〜るほど。中々理にかなっている試練ね。娘がちゃんと守られるかを見るにはそういうのは重要よね。けどそれなら蓬莱の玉の枝はいらないんじゃないの?」
「まあ試練の方には関係ありませんね。ですが、認められた後に正式に求婚を求める際にあった方が良いでしょう?」
「中々分かってるわね。うん、合格。好きなだけ持っていって良いわよ。どうせ腐る程あるし」
「まあそうでしょうね。それじゃあ、貰っていきます。ああ、それといつもの店、主人がとうとう倒れてしまいましてね。弟子が跡を継ぐことになりました。味は後一つ足りない状態ですけど、どうしますか?」
「そうねぇ、とりあえずその後一つ足りない状態を食べてからかしら。また持ってきて頂戴」
「はい。では、失礼します」
部屋から出て、そのまま庭に出て適当な大きさの枝を折って手にする。
「それが蓬莱の玉の枝なのですか?ただの木の枝にしか見えませんが」
「ああ、そう見えるだけですよ。持って近くで見てください」
「これは、見た目より重い。それに本当に伝承のように金銀玉で出来ている。宝石でありながら自己主張がなく、本物の木に見える。これ
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