暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
脱出-エスケープ-
[6/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
最初の一発目でダイナはモルヴァイアの拳を鷲掴みして防いで見せた。
そのまま自分のほうへ引っ張り、膝をモルヴァイアの腹に叩き込み、怯んだところで、背中から背負い投げた。
地面の上に背中を撃ちつけられもだえたモルヴァイアだが、ダイナが近づいてきた途端に、後ろ向きに足を突き出してダイナの腹をけりつける。
「グァ…!」
かすかな怯みを見逃さず、彼の頭を掴み、彼の胸元に蹴りを叩き込み、さらに怯ませたところで後ろに回り込み、彼を羽交い絞めて自由を奪う。
ダイナ…アスカはこの体制に覚えがあった。確かあいつは最初に戦ったとき、この体制で自分の左の首筋に…。後ろを軽く振り返ると、案の定奴は牙をむき出しにしていた。
「フゥゥゥ…ジュア!」
瞬間、ダイナの体が赤く光り輝いた。前回も見せた赤い力の戦士、ストロングタイプである。
「デア!!」
右腕を無理やり振りほどいた彼は、そのまま右の肘をモルヴァイアの腹に叩き込み、奴が腹を抑えながらもだえている隙に、猛烈なアッパーを食らわせモルヴァイアを殴り飛ばす。
以前、ダイナは自分ひとりではこいつの勝つことはできなかった。同じスーパーGUTSの隊員、ナカジマ・ツトム隊員の開発した特殊弾を、同じくスーパーGUTSの隊員で、隊員の中で比較的アスカと特に深い仲であったユミムラ・リョウ隊員がモルヴァイアに発射し、奴を著しく弱らせたことが勝利を呼んだ。あの時と違って今は一人で決着をつけなければならないが、負ける気は無い。
駆け出したダイナはアッパーを食らってあごを押さえているモルヴァイアを無理やり立ち上がらせると、顔面に力いっぱいの拳をラッシュで叩き込む。顔が今にも潰れる勢いだった。
いつまでもこいつに構ってるわけに行かない。
最後に一発モルヴァイアを蹴飛ばした後、ダイナは灼熱の炎のごとき赤い光球を作り出し、モルヴァイアに向けてそれをぶつけた。
〈ガルネイトボンバー!!〉
「ディアアア!!」
「グゴオオオオオ!!」
ダイナの猛烈な光球をモロに食らい、モルヴァイアは木っ端微塵に砕け、その破片は空気に溶け込むように消えていった。
「一度戦った相手に、負ける俺じゃねえ!」
ビシッと、最後にダイナは高らかに豪語した。
さて、かっこつけるのはあとだ。この世界で出会った、後輩を助けに行ってやらなくては。ダイナはすぐにその場を離れようと足を動かした。
と、ダイナはそのとき見た。新たに現れた二人の巨人を。

その片方の…助け出そうと思っていた銀色の巨人の様子が、おかしくなっていたのを。



「ぐ、おぉ…!!」
変身直後に食らった重い一発の拳を受け、メフィストは大きく仰け反った。殴られた頬を軽く拭うと、くく…と不敵な笑い声を漏らす。
「いい一撃だ…!それでいい…その無慈悲で冷酷な攻撃…!」
「……ッッ!」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ