脱出-エスケープ-
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た突き出す、の繰り返しのラッシュを続けた。対するメフィストも、高揚感に浸りつつも、次々とシュトロームソードの剣撃を防ぎ、同時に自分も突き返して反撃する。
もしゲームだったならばボタンを連打したくなるような展開。はるか上空にて、愛用の武具を用いたラッシュを繰り返す二人の巨人
「そうだ!それでいい!じわじわと俺の体に伝わってくるぞ!!この血を血で争うこの感じが…俺に与えてくれる!!俺が生きているという実感をなぁ!!」
シュトロームソードの一撃を交わしつつ、自身もメフィストクローによるラッシュ攻撃を繰り出し続けるメフィストは、激しい興奮と高揚感をむき出しに叫んだ。
「黙れと言ってるだろ!!俺は許さない…村を襲い、ティファニアたちを、…愛梨を傷つけた貴様らを…。
覚悟しろ…今すぐ殺してやる!!」
先ほどテファを狙われたこと、彼女と深いかかわりを持つ、優しき妖怪をビーストと同じようにして、無関係だったはずのダイナを襲わせる。
そして…幻影とはいえ、かつての大切な人をむごい形で葬ったこの男への憎悪がほとばしる。
「くっくっく…たかが幻影を傷つけられて滑稽なことだな…それで正義の味方のふりをし続けらあれるのも今のうちだぞ。
だがそれでいい…!!憎しみと怒りで心を闇に染めろ!!それこそが、俺たちを…『定められた運命』へ近づけるのだ!!」
「貴様ぁ…!!」
憎悪が無尽蔵に膨れ上がっていく。いたずらに他者を傷つけ、嘲笑うこの男への憎悪に。
この男に苦戦をし続け、テファたちを脅威にさらしてしまっている無力な自分にも…憎悪が膨れ上がった。
「足掻くなよ…所詮お前も…俺と同じなんだ」
「う…ぬああああああああああああ!!!!」
瞬間、ネクサスの体中から、おぞましいほどの、真っ黒なオーラが発生し、彼を包み込んだ。
その光景は、アバンギャルド号の甲板からずっと見続けていたテファの目にも行き届いていた。
その時の彼女は…見てしまった。
シルエットはそのままに、ウルトラマンネクサスの体が…
黒く染まり、目も血のような紅の光を帯びていた姿となっていたのを。
「くくく…ふははははははは!!!」
これを待っていたとばかりに吠えたメンヌヴィル、メフィストは、ネクサスに向かって突進飛行した。
対するネクサスも、メフィストに向かって一直線に飛ぶ。正気を忘れ、目に映るもの全てが敵のように見えた、理性の狂った怪物のような突撃っぷりだった。
『目の前の敵を殺す』、ただそのためだけに。そして…
メフィストとネクサスが、彗星のごとき勢いで、互いに衝突した。
その影響で、アルビオンの空に激しすぎる大爆発が発生した。
爆風はアバンギャルド号にも伝わり、甲板にい
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