Chapter02
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世界線が書き換えられていく
歯車がバラバラになり、次第に噛み合わさって、また、何事もなかったように動き始めようとする
諦めないで
どこからかか聞こえる
聴いていると言うよりは感じている
あなたはもう戻れない けれど振り返ってはいけない 決して
何のことだ?一体何を言っている?
貴方は可能にすることが出来る 振り返らなければ 彼女をーー
+ + +
意識が曖昧になっている。あらゆる感覚器官にフィルターがかかっているみたいだ。
寝起きと言うよりは、高熱を出した時のような、頭がぐらぐらして、立っているのが辛い。
明るい。 そして暑い。 そこで、ふっとフィルターがとれたように、意識がはっきりした。
エアコンのない室内、がっこんがっこんと首をふる扇風機、俺はラボに立っていた。
一体何が起こった?なにか夢のようなものを見ていたような…。いやそれよりもさっきの感覚は間違いない
タイムリープのような脳が痒くなる現象とは全く違う、あれはーー
「まゆ氏コーラとってー」
ダルの声が聞こえた。今さらラボに俺以外の人がいることに気付く。
「はーい。どうぞー。あ、オカリンもドクぺいる〜?」
ダルにコーラを手渡したあと、そう言いながら冷蔵庫を漁っている。
考えているときに、急に話を振られたため、まゆりの後ろ姿を見ながら答えられずにいると。
「なぁに間抜けな顔してるの岡部」
2人掛けのソファに足を組んでいつもの仏頂面。挑戦的な目つき。改造制服を着て
踏まれると痛そうなブーツ、は履いてなかった。室内だった。
牧瀬紅莉栖。わずか18歳にして、アメリカの大学を卒業。サイエンス誌にも論文を取り上げられた天才。
だが、ねらーだ。なぜか隠そうとしているし、バレてないと思っているらしい。
「はい、オカリン」
そう言いながらまゆりは俺にドクぺを差し出す。受け取りラベルに目を落とす。
少しずつ冷静になった頭で考える。
リーディングシュタイナーは発動した。
まゆりが必ず死んでしまうこの世界線から脱出するべく、様々なDメールの取り消しを行った。
多くの想いを犠牲にして。
何度も悩み。
何度もまゆりの死を見ながらも、やっとたどり着いた。
IBN5100を使いSERNにクラッキングを行い、俺たちが最初に送ったDメールを”なかった”ことにすればSERNによるディストピアが、生まれないβ世界線に戻ることがで
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