神風と流星
Chapter2:龍の帰還
Data.27 たった一つの冴えたやり方
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めにこっちに向かったわけでもない。全然関係ない方向へ駆け出した。全速力で。
おいおいいったい何するつもりなんだ、と思っていると今度はもっと理解不能な行動をしだした。
登りだしたのである。壁を、垂直に。走って。
理解不能どころか、原理不明である。え?それどうやってやってんの?
そうこうしてるうちにドラゴンたちは渓谷に到着。それと同時にシズクは力強く壁を蹴り、一番近くにいたスペードの上に乗った。
「あ……」
そこで気づく。シズクが何をする気なのかを。
シズクは持っている剣を思い切りスペードに突き刺す。当然、スペードは暴れだす。シズクは無理にその背中に留まろうとせず、今度はダイヤの背に乗り移る。
先ほどの攻撃によりシズクへの憎悪値が溜まり、スペードはシズクを攻撃ターゲットにする。そして対象が爪や牙の届かない距離にいるなら勿論、遠距離攻撃に頼る。
スペードのブレスがシズクを狙って放たれる。そのシズクを背に乗せたダイヤにも当たるコースで。
ドラゴンのブレス攻撃の予備動作は、分かりやすく、そして長い。シズクレベルの速度があれば、一つぐらいなら避けることはたやすい。
案の定シズクは広いドラゴンの背中のブレスの当たらない位置に避難していた。
「えっぐいこと考えるなアイツ……」
つまり、シズクの考えていた攻略法とは。
『高火力のドラゴンの攻撃を他のドラゴンにぶつけ、同士討ちさせよう』というものなのだ。
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