暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者-
アインクラッド編
74層攻略戦
久方振りの共闘を 01
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
る。

 (重金属装備の両手剣士。 装備から判断する限り筋力値優先のバランス型。 重心が前に向いた上段の構え)
 (構えはフェイントの可能性あり。 ただし前に向けている重心がある以上、後退や横移動に若干の遅れが出ると予測)
 (その他、推測しうる行動パターン、及び攻撃パターンのシミュレート開始)
 (性格は自尊心が強く直情傾向。 アスナさんに対して執着している節がある)
 (僕を侮り、見下している)
 (自身の力に絶対の自信を持ち、驕っている)
 (シミュレート終了。 次いで、推測しうる攻撃パターンに対する回避ルートを計算開始)
 (以上のことを総合的に判断して、初手は突進からの振り下ろし、あるいは突進系のソードスキルと推測)
 (計算終了)
 (全ての可能性を警戒し、且つ迅速に排除する対処を検討)
 (北北東から微風。 視界良好)
 (対象者に苛立ちを確認。 集中力の欠如も同時に確認)
 (街区内であり、デュエル中であることから不意打ちの可能性は低いと判断)
 (検討終了)
 (行動決定)
 (瞬殺)
 (一撃)
 (必殺)
 (最速)
 (決定)

 これからの行動を1秒未満で決定した僕は、ゆらりゆらりと身体を揺する。
 初めは小さく、次第に大きくなる揺れはクラディールの集中を更に削ぎ、それとは反対に僕の集中はどんどんと深まり、時の流れが遅くなっていくのが分かった。


 目の前にいる敵の全てが見える。

 3

 ギャラリーの全てが見える。

 2

 僕の死角に立っているはずのアマリたちの全てが見える。

 1

 そして……

 0

 世界が止まり……

 DUEL??

 動き出す。

 デュエル開始の表示が宙空に瞬いた瞬間、転移門広場に鈍い打撃音が鳴り響き、次いで金属鎧が地面を擦る不快な音が喧騒を突き破る。 直後、デュエルの勝者を報せる表示とファンファーレが生じたどよめきを塗りつぶした。

 「な……なに、が……」

 呆然と地面を這い蹲るクラディールに僕は一言。

 「あなたの負けだ」
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ