アインクラッド編
74層攻略戦
久方振りの共闘を 01
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くともあなたほど雑魚じゃないから」
「な、な……ガキが! そこまで言うからには、それを証明する覚悟があるんだろうな……」
男はそう言ってウインドウを操作する。 直後、僕の目の前にも1枚のウインドウが出現した。
内容は予想通りと言うかなんと言うか、デュエル申請を受けるか否かのメッセージだった。
僕がこれでYesのボタンを押せば、オプション選択画面に移り、デュエルが開始される。 60秒のカウントダウン終了と共に互いのHPを守る障壁が解除され、存分に殺し合えるのだ。
もちろん、僕はデュエルを受諾した。 それは迷うことのない即断即決。
とは言え、こちらももちろんのことだけど、選んだオプションは初撃決着モード。 これなら先に強攻撃をクリーンヒットさせるか、あるいはHPが半分を切るかでが勝敗が決まるため、基本的に命の危険はない。
筋力値全振り脳筋プレイヤーの一撃が僕のような紙装甲プレイヤーに直撃すればその限りじゃないけど、さすがにこのデスゲームのSAOでそんなプレイヤーは相当に稀少なので、そちらの心配はいらないだろう。 と言うか、そもそもの話しをすれば、正面戦闘のタイマンで筋力値全振り脳筋プレイヤーの攻撃に当たってあげるほど僕はのろまではないし、甘くもない。
一応、同じギルドに所属しているアスナさんに視線を投げると、僕の意図を察してくれたのか、小さく頷いた。 隣にいるキリトが険しい顔をしていたので安心させるように手をヒラヒラと振ってから、次いでアマリに目を合わせる。
「はは……」
どうやら僕だけが決闘をするのが気に入らないらしく、頬を膨らませて分かりやすく拗ねていた。
デュエル直前の緊張感なんてまるで感じることなく苦笑して、それから僕は目の前の男(デュエル申請で名前が分かった。 クラディールと言うらしい)に向き直る。
僕の余裕な態度が気に入らないようで、こちらは分かりやすい憤怒の表情を作っている。
我慢の限界が近いだろうからと、僕がYesボタンを押すと同時に始まる60秒のカウントダウン。 それを見てクラディールは愉悦の表情と狂的な嗜虐心とに顔を染め、腰から大振りな両手剣を抜き出した。
「ご覧くださいアスナ様! 私以外に護衛が務まる者など居ないことを証明しますぞ!」
芝居がかった口上を喚きながら剣を上段に構えたクラディールを、僕は武器を構えることなく見守った。 と言うか、あんなびっくりするほど長い雪丸を持ちながら街を歩くなんて邪魔すぎるので、そもそも構える以前にストレージから出してさえいない。
それを侮辱と取ったのか、クラディールの顔が更なる憤怒に染まるけど当然無視。 丸腰のまま、構えるでもなければストレージから雪丸を取り出すでもなく、ただただクラディールを観察す
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