瑠璃色の死神ー後編
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、俺に向かって攻撃している事をシステムが認識すればそれで良いのだ。そうすればシステムがこの男は悪者だと判断し、俺がいくら攻撃しようが俺のカラーが変わることは無くなる。悪者何だから何したって悪くないよね?というわけだ。
それでも、一撃目は必ず黒ローブ男が取ることが前提であり、結局は俺の方が不利であることに変わりはない。
要はいかにして相手の一撃を避けるかが重要となってくるのだ。
「どうした?逃げられたぞ?捕まえなくても良いのか?」
黒ローブの男が仕切りに挑発してくる。どうやら俺に先に攻撃してほしいようだ。
「そんなやっすい挑発なんかしなくても良いんじゃないのか?レッドさん?」
俺も負けじと挑発を返した。俺は我慢比べには自信がある。最も我慢するほどの理由もないのだが。
俺は言い終えると直ぐ様男の元へとダッシュする。すると男は腰の辺りからナイフを取り出す。俺はその動作を見るよりも早く、右足を強く踏み込み大きくジャンプした。大きく飛んだ俺は男の背後で嫡子する。男は本来なら俺が向かっていたであろう場所へとナイフを水平に薙ぎ払っっていた。男は自ら放った攻撃が空振りした瞬間、顔を青ざめた、様な気がした。実際のところは背後にいるので顔など見えないが、俺は青ざめたと仮定してニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
男のカーソルが緑からオレンジに変わった。これで奴は一般プレイヤーから危険プレイヤーへと変貌を遂げた事になる。これが意味する事は一つ。
「これで自由に攻撃できるってわけだ」
俺の勝ち誇った声に男は苦虫を噛み潰した様な顔をしている。しかし、その顔は罠だったのか、突如男がナイフを構えこちらにダッシュで向かってきた。正直油断していたので反応に遅れてしまった。だが、この程度の速さなら対応できる。
俺は男の右腕に狙いを定め、距離を取る様にバックジャンプしながら水平切りを放つ。その攻撃は見事男の腕に当たり、男は手に持っていたナイフを地面に落とした。
男はナイフを拾おうと床に手を伸ばす。俺はその腕に剣を突きつけた。
「これでチェックメイトだ!」
俺の言葉に男は観念したように手を引っ込める。俺はその動作に合わせて剣を男の胸元に突きつけた。
「今回の所は見逃してやるよ、紅い流星さん」
「そんなセリフは俺に勝ってから言え」
「へいへい」
そう言って男はクルリときびすを返すと森の方へと向かっていった。ダラダラと歩くその様子からはこちらには敵意が無いようにも見える。しかし先ほどもそんな油断につけ入れられ反応に遅れてしまった。同じ手を二度も食らうわけにはいかない。それに二度目もうまく処理できるとは限らない。また襲ってこないかどうか、細心の注意を払って男が向かった先を見ていたが特に戻
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