Fate/stay night
1186話
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上がって3人がすっきりした時には8時近くになっていた。
「ちょっと、もうこんな時間じゃない! アクセルが風呂でしたいなんて言うから、昨日に続いて2日連続よ!」
「まぁ、いいじゃないか遠坂。私達も愛されてるって実感はあったんだし」
「……綾子、あんたねぇ」
既に朝起きた時の身体中が色々な意味でドロドロになっていたのは嘘のように綺麗になった2人に、冷蔵庫から取り出したよく冷えたジュースを飲みながら口を開く。
「それより、そろそろ衛宮の家に戻らないと朝食を食いっぱぐれると思うけど、どうすおわぁっ!」
言葉の途中で飛んできたガンドを、間一髪回避する。
「いきなり何するんだよ。今日は聖杯戦争最終日……になる予定の日だぞ? そんな時に、自分のサーヴァントにいきなりガンドを撃ち込むとか、なんてマスターだ」
「へぇ……それなら、マスターの身体を散々貪るサーヴァントは酷くないのかしら?」
「それは……愛情表現だろ?」
その言葉と共に、再び飛んできたガンドを回避する。
凛も、俺には命中させる気でガンドを撃っても絶対に当たらないと判断しているのだろう。意図的に狙いを外すのではなく、最初から命中させる気で撃っていた。
「あ・ん・た・ねぇっ!」
「あー、ほら遠坂。あまり家の中で暴れるなって。壁がガンドのせいで傷がついてるぞ?」
綾子も綾子で、既にこの程度の騒動では動じなくなっている。
……つくづく思うけど、この聖杯戦争で一番原作と運命が変わったのは綾子だよな。
それが幸運なのか不運なのかは分からないけど、それでも綾子は喜んでくれているんだから俺としても喜ぶべきだろう。
「っ!? ……全く。いい、アクセル。今夜は昨夜みたいにあっさりと負けたりなんかしないんだからね。……わ、わ、わ、私にあんな格好させて、あんな台詞を言わせて、しかもあんな場所を責めるなんて……」
「そうか? その割りには、随分といい声で啼いて雰囲気出してたけどな。あたしから見ても背中がゾクゾクってくるくらいに」
「綾子!」
そんなやり取りをして、更に10分。ようやく収まると影のゲートを使って衛宮の家へと戻っていく。
こんな何でもないやり取りでも、しみじみとした幸せを感じる事が出来るというのは、何だかんだで俺がこの2人に対してどう想っているのかを現しているんだろう。
それこそ、レモン達と比べても遜色ない程の愛情を抱いていると。
この2人の為にも、大聖杯の排除は絶対に成功させないとな。
「うわぁ……これは、また……」
衛宮の家にある部屋に戻ってきた瞬間、綾子が呟く。
その視線の先にあるのは、乱れに乱れた布団。
シーツは色々なもので汚れており、部屋にはまだかなりきつい臭いが残っている
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