第三話 その機体、艦載機にして白い悪魔
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
金剛と時雨の提督自慢から解放され、入渠から出たリーンホースは、時雨に案内され、艦娘の暮らす寮に来ていた。
「これからリーンホースにはここで生活して貰うよ。多分、重巡寮に回されるんじゃないかな?」
「重巡寮?何故だ?」
「リーンホースは艦載機を運用出来る航空巡洋艦みたいなものだからね。明石が言っていた通り、航空巡洋艦は重巡を改装した艦だから、重巡寮に住んでいるんだ。」
「なるほど、そう言う事か。」
時雨の説明にリーンホースは納得する。するとそこへ、小豆色のセーラー服を着た艦娘がやって来た。
「やあ時雨。新入りの案内?」
「うん、そうだよ。」
「時雨、彼女は?」
「航空巡洋艦の最上。艦だった頃、僕と一緒の艦隊に居た事があるんだ。」
「航空巡洋艦の最上だよ。確かリーンホースだっけ?君も航空巡洋艦なんだって?」
「ああ。こちらの区分ではそうなるかもしれないな。」
「あれ?どう言う事?」
「私の居た所では巡洋艦や戦艦に多数の艦載機を積むのは当たり前になっているんだ。」
「へ〜。それじゃあ、航空巡洋艦とか航空戦艦が主力になっているって事かな?」
「航空戦艦と言うのが私の想像しているものならばそう言う事になるな。」
そう、リーンホースが言った時だった。
「それは素晴らしいな。」
1人の艦娘が会話に割り込んで来た。
「お前は?」
「そう警戒するな。私は日向。伊勢型航空戦艦だ。」
「別に警戒はしていない。驚いただけだ。」
「そうか。ところで、君も航空巡洋艦ならば艦載機を持っているのだろう?見せ合いっこしないか?」
「構わないが、何故だ?」
「航空戦艦が主役の世界の艦載機を見たいだけさ。早速行こうではないか。」
そう言うと日向は1人先にドックの方に向かった。
「・・・時雨、私はどうすればいい?」
「まあ、明石と話す約束をしてるんだし、そのついでに行くのなら構わないんじゃないかな。」
「それもそうだな。」
そして、リーンホースと時雨もドックへ向かった。
リーンホース達がドックへ着くと、そこで1人の艦娘とばったり会った。すると、日向が彼女に声をかける。
「やあ、瑞鳳。これから艦載機の手入れか?」
「はい。日向さんもですか?」
「いや。私は彼女と艦載機の見せ合いっこをしようと思ってな。」
「彼女?」
瑞鳳は日向と一緒にいるリーンホースを見た。
「新入りの方ですか?」
「スペースアーク級巡洋艦のリーンホースだ。ここでは航空巡洋艦と言う区分になるらしい。」
「私、軽空母の瑞鳳っていいます。航空巡洋艦って事は、リーンホースさんも艦載機を持っているって事で
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ