暁 〜小説投稿サイト〜
イナズマイレブン〜クロスライジング〜
黒いボールの陰謀!
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ラバンを降りたのだった。




「うわぁ…、凄く綺麗だねぇ…」

心美がそう呟くのもしょうがない。本当に綺麗だ。
辺りには満開の花が咲き乱れ、俺の鼻に甘い匂いが漂っている。
俺が花に見惚れ、景色に魅入っていると瞳子監督の声が響く。

「やっと奈良に着いたわね。総理が誘拐されたシカ公園はこの先よ」

「なんだかピリピリした空気だな…」

「警備員が沢山いるな。それなのにエイリアを捕まえられなかったのか」

「…まあ、あいつらのスピードなら可能だろうな」

「よし!まずは宇宙人の手掛かりを見つけなくちゃな」

「そうね。捜査の基本は現場からよ。シカ公園に行ってみましょう」


シカ公園に入る為の階段に差し掛かった時、そこに警備員が一人立っていた。

「ここは立ち入り禁止だ。関係者以外は控えてもらおう」

負けじと円堂は警備員に話し掛ける。

「いや、あの…。俺たち総理大臣が誘拐されたって聞いて…」

「その通り。だから事件について我ら【SPフィクサーズ】が調査している。君たち子供が首を突っ込むことじゃない。さあ帰りたまえ」

「えすぴーふぃくさーず…?なあ、えすぴーって何のことだ?」

「円堂…。それ本気で言ってるのか?」

俺がそう聞くと円堂は首を縦に動かす。
俺は少しため息をつきながら円堂に話す。

「…セキュリティ・ポリス。偉い人を守るプロのことだな。…でもそれがシカ公園の入り口を塞いでいるとは…。この先に手掛かりがあるのは間違えなさそうだな」

「でも簡単には通してくれそうにないな」

「そうッスねぇ。宇宙人ももうここにはいないみたいッスし…。宇宙人の手掛かりは他で聞いてみた方が早いんじゃないッスか?」

「…なんだと?」

そんな壁山の言葉にSPが反応した。

「今、宇宙人と言ったのか?なぜそのことを知っている!答えろっ!!」

SPがそう叫ぶと階段の上から、桃色に近い髪の色をした少女が駆けて来た。

「どうかした?」

「塔子さま!」

そんな少女に円堂が話し掛ける。

「誰だお前?とにかくここを通してくれよ!エイリア学園の手掛かりを捜しているんだ!」

「エイリア学園だって…?あんたどうしてその名前を?」

「あんな奴らを放っておくわけにはいかないんだ!通してくれよっ!」

「…フン!知らないよ。宇宙人?何のことだか。そんな奴さっさとつまみ出しなよ」

少女はそう話すと、後ろを向いて階段を登って行ってしまった。

「ええっ!」

「ムキーッ!なんでやんすかあいつ!腹が立つでやんす!」

「今の顔もしかして…?」

鬼道は心当たりがあるのか、何か考えているみたいだ。

「さあ、子供は帰れ」

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