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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第210話 救えた命
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。怖い目に遭わせてしまって」
「いえ……そんな……」
詩乃は急いで首を振ると、次いで一言ずつ、ゆっくりと返した。
「今度の事件は、たぶん 私が呼び寄せてしまったものでもあると思うんです。私の性格とか、プレイスタイルとか……それに過去とかが。そのせいで、私は大会中にパニックを起こして リュウキに……っぁ」
詩乃はこの時、はっきりと思い出した。
そう、大会中、ライブ中継カメラに撮られたシーンの事を。
隼人は全くを持って判って無かった様子だったが、誰がどう考えても、色々とこじらせているのは、あのシーンをおいて他には無いだろう。
「……誰にもそう言う時はある。勿論、オレだってそうさ。怖いことだってあるし、恐ろしさを感じる時だって。……蹲ってしまうことだってあるんだ。……シノンだけじゃない」
そんな時に、こう言うことを億面もなく言うから、色々と生まれてしまうのだ。
和人はやや、引き攣りながらも笑みを浮かべ 明日奈も同様。寧ろ『キリトくんじゃなくって良かった……』と極小の声で呟いていた。
「それに、一応これが説明して、と言われたことの全てなんだが……。何かあるのか?」
「うえっ!?」
「っ……」
「やれやれ……、ほ〜〜んと、この男は……」
男自ら 導火線に火をつけ、今か今かに爆発するのではないか、と言う現場に一切の躊躇いもなく、場に降り立った様な、そんな感じ。
悪気がないのがさらにタチが悪い。 でも、本当に救ってくれて、誰にとってもかけがえのない人だから、さらに一層 タチが悪い。
「……心中察するよ。玲奈さん」
「あ、あははは…… 詩乃さんも、だよ〜……」
殺人鬼に追いかけられている。と言う状況もあった。
つまり まるで、映画の中の主人公とヒロインの様な感じになってしまっているのだ。……でも、
本人
(
しゅじんこう
)
にはそんなつもりもなく飄々としている。……ここまでくればこれは
技能
(
スキル
)
だ。
「……キリトくんは、何もないよね? GGOで、他の女の子とか……」
「うえっ!! な、ないって! なんにもっ!」
突然明日奈の言葉を訊いて、動揺をしてしまっていた。
その間ににも、隼人は なんのことか? と頭を捻らせるのだった。
そして、最後に里香が 今までの話題はとりあえず置いとこ、と言わんばかりに両手をぽんっ と叩くと、威勢のいい笑顔を浮かべた。
「ともあれ、女の子のVRMMOプレイヤーとリアルで知り合えたのは嬉しいな」
「ほんとだね。色々 GGOの話とかも聞きたいな。お友達になってくださいね、朝田さん」
「〜〜ぅ っと、うんっ 私も改めて、お願いします。詩乃さんっ!」
みんなの言葉。……そして、差し出され
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