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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第210話 救えた命
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た。
「あの、恭二くんはいつから面会できるようになるんでしょうか?」
「ええと……送検後もしばらくは拘置されるだろうから、鑑別書に移されてから、ですかね」
「そうですか。……渡し、彼に会いにいきます。あって、私が今まで何を考えてきたか……今、何を考えているか、話したい」
例え、それが遅すぎたのだとしても、たとえ言葉が伝わらなくても、それだけはしなくてはならない、と詩乃は思った。
この時、詩乃の肩に感触があった。
反射的に その方を見ると 隼人が笑って肩に手を触れていた。その温かさは、先程までの冷たかった身体のものではなかった。
そして、菊岡は僅かに 今度は 今回ばかりはおそらく本心からと見える微笑を浮かべると言った。
「あなたは強い人だ。ええ、是非 そうしてください。今後の日程の詳細は後ほどメールで送ります」
そういうとちらりと左腕の時計を覗いた。
「――申し訳ないが、そろそろ行かなくては。閑職とは言え雑務に思われていてね」
「ああ、悪かったな。手間を取らせて」
「……情報について、感謝する」
和人や隼人に続いて、詩乃も頭を下げた。
「あの、ありがとう、ございました」
「いえいえ。君たちを危険な目に合わせてしまったのはこちらの落ち度です。これくらいのことはしないと。また、新しい情報があったらお伝えしますよ」
となりの椅子のビジネスバッグに手を伸ばし、タブレットPCを仕舞うと、腰を上げた。テーブルの上の伝票に手を伸ばそうとした時。
「そうだった。リュウキ君、キリト君」
「?」
「なんだ?」
「これは、頼まれていたものだ」
スーツの内ポケットに手をやり、小さな紙切れを取り出すとテーブル越しに2人へと渡した。
「死銃の片割、いや 赤眼のザザこと 新川昌一は、捜査員が君たちからの質問だと伝えると、ためらわず答えたそうだ。ただ、自分から君への伝言も届けるという条件を出した。勿論、それを馬鹿正直に訊く必要ないし、そもそも取り調べ中の被疑者からのメッセージなど外部に漏らせる訳もないので、公式には警察内で止まるものだけど……、どうする、訊くかい?」
2人は、互いに少し見合った後に、頷いた。
「それでは、えー…… 『これは終わりじゃない。終わらせる力は、お前たちにはない。直ぐにお前も、それに気づかされる。イッツ・ショウ・タイム』。――以上だ」
それを訊いて、先に軽く笑みを見せたのは 隼人だった。
まだ、現実世界に返って来ていないと言うのであれば、向こうで剣を、命の取り合いをしていたリュウキとして、菊岡に、返事となる伝言を伝えたのだった。
全てが終わり、バイクを取りに
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