寮の帰り
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「あー適当に自己紹介してくれ」
と、だるそうに俺たちに自己紹介を促す先生は谷津崎匡子(やつざききょうこ)先生だが口調や態度はとても先生どころかどこかのヤクザを思わせる。
「枢木泰人です。よろしく」
と短く答えるが周りは普通の反応をしている。そりゃそうだ、なんたってもう一人はー
「あ、えーと、天霧綾斗です。よろしく」
と答えると綾斗に向かって周りのいろいろな視線が刺さる。
そんなことは意に介さず、先生が席を指示してくれたのは面倒く・・・炎使いの少女、だった。
「・・・まさか同じクラスとは奇遇だね・・・」
「そうだな。奇遇だな」
とニヤニヤしながら返事をする少女。
・・・くそう。別クラスとか思ってたのに、これで逃げれなくなった。
と、苦笑いをしていると少女のほうから声をかけてきた。
「決闘はいつにしようか」
と言うので
「すまん。少し用事があるんだ。だからまた今度、な」
と面倒なので嘘をつくとそれを疑わずに「そうか」とだけ言い、それ以上何も聞いてこなかった。そして周りの目線が痛いのはなんでだろうか。
「・・・あれ?ここ通れないぞ」
「ありゃありゃ、しまったな」
寮へ帰ろうとしたら、綾斗が一緒に帰ろうと言ったので今こうして来たのだがどうやら昼間まで空いていた門が閉められていたので二人でどうするか唸っていた。
「仕方ない迂回して帰るか」
「そうだな」
と言い、中庭のほうに戻ると、怒鳴り声がしたので俺たちはそちらの方に行くと、どうやらあの少女と見たことのない男三人組が取り囲むようにして話している。
触らぬ神に祟りなし。それにあの少女ならそこら辺の奴等など軽くあしらえるだろうと思ったので綾斗に退避の指示を出そうとすると、
「・・・丁度いい。レスター、あいつに挑み私と闘うほどの強さを証明してみせろ」
と俺らの方に指をさしながら大声をあげる。
「なんだと?」
とこちらに向き、俺たち(おれ)はぞろぞろと少女の方へ行く。
「あー、綾斗。指名だぜ」
「えっ!泰人じゃ無かったのいまの?」
と疑問をあげるが無視をして決闘を誘導する。どうやら男たちも特待生だとわかると、リーダーらしき大柄な男が(たぶん少女が言っていたレスターだろう)申請をしようとする。が、
「何を言っている。私が言ったのは隣の男だ」
「・・・あー、めんどくせえ」
もう少しでいけたのに少女が口を挟んだので思わず本音が出てしまった。
「・・・ページ・ワンにも入っていない、ただのクズと俺を戦わせるだと?」
とあちらも本音丸出しの言葉を吐く。少しムカつ
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