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詩集「棘」
確かなものなんて一つもない

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光の中に白雪がちらつく
真冬の白昼夢…君といられたら…
疼く胸の痛みはどこまでも
僕の愚かさを罰し続け…

畳み掛けるような日々
折り重なる悩み
君への恋しさと反発しあい
僕を深淵へと追い詰める…

確かなものなんて一つもない
この広い世界で君だけを
どうしてこんなに愛しく想うの?
受け入れられる筈のないこの想いを
どうやって…消せばいい…?

手を繋ぎたい…温もりが欲しい…
願ってはならないことを僕は…
祈ってしまうよ…


無駄な足掻きに哀しみがつもる
君に選ばれる…何てことはない…
想う心 遠い君の元へ
行きたがって泣いている…


また一人でため息をつく
夢は壊れるもの…
舞う雪のように白くなれたなら
君は振り返ってくれるかな…?

確かなものなんて一つもない
芽吹いた恋も徒労に終わる
どれだけ繰り返せば良いのだろう?
君から返ってくる短いメールさえ
こんなにも…愛おしくて…

抱いていたい…全てが欲しい…
叶わないと知ってるのに僕は…
求めてしまうよ…

確かなものなんて一つもない
隣に君がいる夢を見る
願ってもそれは淡雪のように
儚くも光に消え逝く幻で
時の中…堕ちてゆく…

確かなものなんて一つもない
この広い世界で君だけを
どうしてこんなに愛しく想うの?
受け入れられる筈のないこの想いを
どうやって…消せばいい…?




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