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逆さの砂時計
オペラセリアのエピローグ 3
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ー!」
 一声発したら、いきなり笑って肩を叩き。そのままどっかへ歩き去った。
 なんだありゃ。
 ……まさか、俺を心配してた? のか?
 変な人間……
 「……そういや、マリオンとは普通に話してたよ、な? ……ッ!!」
 瞬間、俺は脳天に雷が直撃したかの如き天性の閃きを開花させ、散らばってた欠片を一つの絵に昇華させた。
 見えた……マリオンはあの場所に居る筈だ!
 てか、他の場所に居るとは考え難い!
 マリオンの類稀なる才覚、「あの場所」で磨かれたのだとすれば納得もいく。
 「くっくっく……この俺が、そう易々と諦めると思うなよマリオンン……? 今度こそ絶対に師匠と呼ばさせて貰う! 覚悟しておけーッ!!」
 人の視線を避け、建物の影に入り、周囲をよく確認して、街を文字通り跳び出した。
 あっという間に小さく離れていく街を背に、目指すはクロスツェルの教会が在った王国・アルスエルナ。
 クロスツェルと旅をして見付けた、パンの聖地だ!


 見てろよ、クロスツェル、アリア、ロザリア!
 俺は他の追随を許さない、世界最高の卵焼き入りサンドイッチを、この手で必ず作り出してみせる!!
 巨匠・マリオンの弟子として!!


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