4部分:第四章
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所は言った。彼から見て正面にあるそのスコアボードを見つつ。
「三人だな」
「それで甲子園ですね」
「ああ、そうだ」
県大会で優勝すれば流石にだった。春の選抜はこうしたところは今一つ曖昧なところがあるがそれでも大きいことは間違いがなかった。
「甲子園のマウンドに立ちたいな」
「はい」
田所の言葉にこくりと頷いた。
「やっぱり。それは」
「甲子園に行きたくない奴なんていないさ」
これは高校球児なら誰でもであった。まさに甲子園は彼等にとっては憧れの地なのだ。これは高校野球ができた時から変わることはない。
「俺も御前もな」
「はい。ですから」
「抑えろ」
田所は一三の心を受けていた。
「あと三人。いいな」
「わかりました」
こうして彼は引き続き投げることになった。あと三人。この三人を何があっても抑える為に。
まずは一人。カーブとストレートを効果的に使って三振に抑えた。この時はとりわけカーブが効いた。
「これでまずは一人だな」
「あと二人か」
グラウンドも観客席もこのことでとりあえずは安心した。あくまで彼の高校側は、であるが。
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