5話『復讐者と不死鳥』
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
〜修弥Said〜
仇の一人、コカビエルの名を知った俺は、コカビエルについて徹底的に調べた。
だが、どれもこれもゲームの攻略話ばかりであてにならない。
唯一それっぽいものを見つけたと思うと、それは旧約聖書だった。
そして、俺は今その旧約聖書持って屋上に、いつものように一人でーーーーーいや、二人できていた。
「……あなた、いつも屋上でこんなことしてるの?」
「授業なんざ出席日数だけ取っとけばいいだけだ。それよりも堕天使、コカビエルについて他に知っていることは本当にないんだろうな」
「ここでは、夕麻って呼びなさいって何回言わせるの!」
そう、俺は今堕天使であるこいつと共に駆王学園の屋上に来ている。
堕天使に関しては俺の護衛兼情報収集の手伝いとして、駆王学園に転入させた。
自分でやっておいてなんだが、すんなりと堕天使の転入許可がでたことに驚いている。
「それよりも、本当にコカビエルのことはもう何も知らないんだな」
「………はぁ。えぇ、もうなにも知らないわ」
「……そうか。後は、炎を使う悪魔のことさえわかれば………」
俺は堕天使ーーーー夕麻に聞こえないくらいの声でそう呟く。
「何か言った?」
「……何も言ってない」
俺はそう言うと、旧約聖書のコカビエルの事が書かれているページを読んでいく。
だが、その殆どが夕麻に聞いたものと、自分で調べた情報ばかりだった。
「旧約聖書も使い物にならないな」
「でも、悪魔には有効よ?元々、悪魔は十字架とかいった聖なるものが苦手だから」
「なるほど、使いようによっては………………」
「どうかしたの?」
この気配ーーーーーーーーーーーーーーー似ている!
母さんを殺した奴に!
「夕麻、俺を連れて飛べ!」
「ちょっ!?いきなりなによ!?それに、あなたがここではなにもするなって言ったんじゃない!」
「そんなことはどうでもいい!さっさとしろ!」
「あぁもう!誰かに見られたら、あなたが何とかしなさいよ!」
そう言って俺の手を握って、空へと飛ぶ夕麻。
「旧校舎二階の一番奥の部屋だ!そこまで行ったら、その部屋の窓に向かって俺を投げろ!」
「何か知らないけど、わかったわよ!」
死ぬ覚悟ぐらいはしておけよ、クソ悪魔!
「じゃあ、いくわよ!」
「あぁ!」
そう言って俺は夕麻に、旧校舎二階の一番奥の部屋ーーーオカルト研究部部室の窓へと投げられた。
俺は咄嗟に顔を両腕で守って窓へと衝突する。
バリィィィィンッ!
「な、なに!?」
「な、なんだ!?」
「見つけたぞ、クソ悪魔!」
「修!?」
俺は窓からオカルト研究部の部
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ