5話『復讐者と不死鳥』
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など気にもせずに苦笑するだけだった。
なんか、一連の行動の全てが俺の癇に障る。
そして気づいたときには、俺は口を開いていた。
「おい、あんた。部長に対して無礼だぞ。つーか、女の子にその態度はどうよ?」
男は俺へと顔を向けると、道端のゴミを見るような目で見てくる。
「あ?誰、おまえ?」
不機嫌な口調。
先程部長に話しかけていた甘い声とは、まるで違う。
「俺はリアス・グレモリー様の眷属悪魔!『兵士』の兵藤一誠だ!」
「ふーん。あっそ」
男の興味なさそうな反応に身構えていた俺がズッコケる。
「つーか、あんた誰だよ」
俺の問いかけに男は初めて少しだけ驚いた様子を見せる。
「……あら?リアス、俺のこと、下僕に話してないのか?つーか、俺を知らない奴がいるのか?転生者?それにしたってよ」
「話す必要がないから話していないだけよ」
「あらら、相変わらず手厳しいねぇ。ハハハ………」
男は目元を引きつらせながら苦笑いしていた。
そこへグレイフィアさんが介入する。
「兵藤一誠さま」
「は、はい」
「この方はライザー・フェニックスさま。純血の上級悪魔であり、古い家柄を持つフェニックス家のご三男であらせられます」
と、グレイフィアさんが俺にそいつを紹介してくれる。
「そして、グレモリー家次期当主の婿殿でもあらせられます」
「ええええええええええええええええええええええッッ!!」
あまりのことに俺は絶叫した。
「いやー、リアスの『女王』が淹れてくれたお茶は美味しいものだな」
「痛み入りますわ」
朱乃さんのお茶を褒める男ーーーーライザー。
朱乃さんもニコニコしているが、いつもの「あらあら」や「うふふ」がない。
ソファに座る部長。
その隣につき、軽々しく部長の肩を抱くライザー。
部長が何度も肩を抱く手を振り払うが、野郎は構わずに肩やら手やら髪やらを触っている。
「いい加減にしてちょうだい!」
激昂した部長の声が室内に響き渡る。
「ライザー!以前にも言ったはずよ!私はあなたと結婚なんてしないわ!」
「ああ、以前にも聞いたよ。だが、リアス、そういうわけにはいかないだろう?」
「私は家を潰さないわ。婿養子だって迎え入れるつもりよ」
部長の言葉を聞き、ライザーは満面の笑みを浮かべる。
「おおっ、さすがリアス!じゃあ、さっそく俺とーーーーー」
「でも、あなたとは結婚しないわ、ライザー。私は私が良いと思った者と結婚する。古い家柄の悪魔だって、それぐらいの権利はあるわ」
ライザーの言葉を遮り、部長はハッキリ言
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