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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第42話:片付け・お掃除・処分市
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殴ってたもん」
「ああ……リューノの意見に賛成だ。私は今でも殴りたい」
人様の部屋を勝手に見ておいて、殴るだの何だのと勝手な事を言うな! 見なきゃ良いだけだろが。

「大変だなマリー……これを一人で片付けるんだろ? オイラ同情するよ」
「片付けるも何も、物を隅っこに追いやって終わりだ。本とか服とかが整然と並んでれば良いだけだろ?」
簡単な事さ。前世でもそうやって片付けてたし。

「良いわけねーだろ馬鹿女! この部屋の問題は、物が多すぎるって事だ馬鹿! アニキがそう言ってただろ。要らねー物をガンガン捨てるんだよ!」
「要らねー物なんてねーよ馬鹿!」

「要らねー物がねーわけねーだろ! パッと見ただけでも要らねー物だらけだ!」
「ゴチャっと置いてあるからそう見えるだけだ。全部必要な物ばかりだよ!」
私の物を勝手にゴミ扱いするんじゃねーよ馬鹿狐が!

「馬鹿言ってんじゃねーよ馬鹿女! あの床に落ちてるキノコの生えた物体が必要な物なのかよ!? アレ元々何だ、食い物じゃねーのか? 何年物だ馬鹿!」
「ワ、ワインだって、何年も寝かした方が価値が上がるだろ……」

「アレがワインじゃねーから問題なんだろ! 仮にアレが寝かした方が価値が上がる物体だったとしても、キノコが生えてるんだぞ! 価値なんかあるか馬鹿!」
な、何だコイツ……口調がウルフに似てきたぞ!?

「もういい……アロー、落ち着いて」
私が狐の言葉に反論出来ないでいると、リューラが諦めた口調で私達を落ち着かせる。
流石仲良し姉妹。

「ここで大声出してても何も解決しない。皆で協力して片付けちゃいましょう」
え、手伝ってくれるの?
「な、何言ってるんだよリューラ!? アニキが言ってたろ……大変さを解らせる為に「メイドを勝手に使用するな……と言った」

「そうね……私達家族が手伝っちゃダメとは言われてないわねリューラ」
マジでか!?
ホント、何てステキな姉妹なんだろう! 惚れてしまいそうだよ私は。

「そうとなれば早速開始だ。先ずは“居る物”と“要らない物”……そして“ゴミ”との分別だな」
「そうね。マリーに任せたら何でも“居る物”にしそうだから、アンタは私達の指示通りに肉体労働よ!」
おいおい……私の部屋だぞ。何で選別に参加出来ないんだ?

「ゴメンねアロー……デートが中止になっちゃって」
「……良いよ、リューラの所為じゃないから。それにオイラも男だから体力に自信があるし、必要だろ? 男手が」
彼女の前だからって格好付けんな狐が!

とは言え文句を言って手伝って貰えなくなるのは避けなければ……
選別した物も後で回収すれば良いのだし、今は大人しくしたがっておこう。
さぁ、私の為に働くが良い!

マリーSIDE END



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