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俺が愛した幻想郷
俺は愛せる? 幻想郷...
甘い香りは理解力を活性化させる
第二十三話 本来の姿
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いている限り、ギャグでもなんでもないのに…

するとそこに、

「霊夢、ありがとう」

と一人の綺麗な女性、先ほどの霊夢の話に出てきた妖怪、ルーミアのような女性が、霊夢に壺を渡してきた。
その壺と女性を見て思う、

「あの中には人間の闇が入っていたってこと?」

「そう、ここは神社だから、人間の闇も運んでくる。その壺にはそれが入るよう結界を張っておいているの。これが、私が考えついた答え」

霊夢の返事が終わり。女性は、こちらを向いてこう言った。

「琥珀も、ありがとう」

その綺麗な女性は、俺のことを琥珀と呼び、少々驚いたが、服装や髪色で理解した。
白い半袖に黒いワンピース、赤い蝶ネクタイに赤い髪留め。
そこでもう一つ思い出す。ルーミアは闇を制御されて小さくなった。つまり闇が少なくなった。
でも、あの壺から(えいよう)を摂取してまた大きくなる。それで今のルーミアが… あるべき姿のルーミアがいるんだ。と

「背、高いんだな… ルーミア」

「そうでしょ、 綺麗?」

あるべき姿を見せられて気分がいいのか、その場でクルリと回って見せるルーミアは、霊夢の言った通り誰よりも綺麗だと思った。

「あぁ… それもかなり…」

「ありがとう、愛してるぞ、琥珀」

その言葉の次に柔らかい感触を頬で感じたのはそう長くはなかった。

「マウンテンバイク、だったっけ。もう少し小さくなったらにするよ。またね、琥珀」

ルーミアは、長い後ろ髪を靡かせ、歩いて博麗神社の向こうへと行ってしまった。

「相当気に入ったのね、琥珀のことが」

「そう、なのか…?」

「普段あんなことしないわよ」

「本当に、綺麗な人だったな…」

「妖怪だけどね。あと琥珀、それくらいにしておきなさい。そこの木の陰で覗いてる魔法使いが睨んでるわよ」

そこの木の陰で覗いてる魔法使い…? 魔理沙…?
なんで睨むんだ…

「今日は弾幕を習いに来たんでしょ? だから魔理沙も来たのよ」

なのに人喰い妖怪の邪魔が入ってプンプンしている、ということか。
嫉妬か、嫉妬なのか。

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