ターン38 変幻忍者と黄昏の隠密
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セットし、エンドしますよ。そして炎王の急襲のデメリットにより、ガルドニクスはエンドフェイズに破壊されます」
自らの炎に包まれ、身を焼かれた不死鳥が堕ちていく。その燃えカスすら残らず、最後の残り火も折よく海から吹いた風に流れて消えていった。
「せっかく呼び出せた最上級モンスターも、攻撃すらできずに破壊されちゃうなんてね。これからどうするの、葵ちゃん?」
「いいえ、すでに私の仕込みは終わっています。さあ姉上、カードを引いてください」
明菜さんのもっともな疑問に、不敵な笑みで答える葵ちゃん。そのデュエル序盤とはまるで違う態度がよほどおかしかったのか、明菜さんも朗らかに笑ってカードを引いた。
「それじゃあ葵ちゃんがどんなことをしてくれるのか、お姉ちゃんに見せてもらおうかな。私のターン、ドロー!」
「この瞬間、墓地からガルドニクスの効果を発動!ガルドニクスがカード効果で破壊されたならば、その次のスタンバイフェイズにフィールドに蘇り、さらに自分以外の全てのモンスターを破壊します!これが私にできる唯一にして最後の一手、ガルドニクスの焦熱地獄!」
炎王神獣 ガルドニクス 攻2700
地面がパックリと割れて大きな火柱が噴き上がり、その中心からまるで何事もなかったかのように赤い不死鳥が再誕する。すると残った炎が意志を持つようにうねり、忍者軍団めがけて飛びかかっていく。
確かにこの効果が通りさえすれば、ガルドニクスを残したうえで忍者軍団を一掃できるだろう。だけど、ニチリンには先ほども使った忍者をコストに忍者を破壊から守る術がある。今の明菜さんの手札はドローしたてのあれ1枚のみ、あれが忍者モンスターだとしたら……今度こそ、葵ちゃんに勝ち目はないとみていいだろう。僕が気付いたぐらいだ、それぐらいのことは葵ちゃんも重々承知の上だろう。
「さあ、姉上。今引いたカード、そのまま使えるものですか?」
葵ちゃんの質問に、ゆっくりと首を横に振ってこたえる明菜さん。天魔覆滅の陣が、荒れる炎の奔流に飲み込まれた。
「葵ちゃん、よく私の天魔覆滅の陣を……だけど、まだ終わらないんだよっ。シンゲツは相手によって破壊された時、デッキから忍者を1体サーチできる。2体のシンゲツのそれぞれの効果で、デッキから機甲忍者アースと黄昏の忍者将軍−ゲツガをサーチ!そして相手フィールドにのみモンスターがいるとき、アースは手札から特殊召喚できる!」
葵ちゃんも愛用する機甲忍者の1体にして、あのカイザーが使うサイバー・ドラゴンと同じ効果を持つ大地の忍者が地中から湧き上がる。
機甲忍者アース 攻1600
「さっきは死者蘇生で出したけど、実はこのカードは忍者をリリースする場合リリース1体だけでアドバンス召喚できるんだよ!再び出でよ、ゲツガ
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