Chapter00
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夢を、見た。
まだ朝や、夜は冷え込む時期。
見た感じ、安っぽいコタツテーブルで俺は大学のレポートをぼーっとしながら書き写している。向かいの2人がけのソファに座りながら黙々と編み物をしている少女。つい先日、このラボに押しかけてからと言うものちょくちょく顔を覗かせるようになったのだ。見た目はとても幼い、女子高生だが、初対面では中学生と言われればあぁそうかと、簡単に信じてしまいそうだ。どこかふわふわとして、目を離すとすぐにはぐれてしまう。水色が好きで帽子も服も、傘も、彼女のお気に入りは必ずと言っていいほど水色だ。彼女の名はーー
「どうしたのオカリンー?」
と、ぼんやりそう思いながら見ていたら、気づいたのか、いつも通りにほわほわした口調で尋ねてきた。俺は口元を緩めながらこう返事をする。
「俺はオカリンなどではない、この世に混沌をもたらす狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真だッ!」
ぶわっさ、とかっこいい効果音がついた気がした。実際には座りながらなので白衣が翻ることはないのだが、確かにそう聞こえた気がした。
「でもね〜オカリンはオカリンなのです」
むう。かれこれ何回も言っているのだが、どうにも聞き入れてもらえない。口を ω みたいな感じでいつもスルーされてしまっている。少し哀しい。
それから少し会話をして、無言になっていた。気まずさはなく。ただただ優しい時間が過ぎていく。こんな時間がいつでも続けばいいと思っていた。
「でっきた〜!」
と、なにやら大声で立ち上がっていた。
「何が出来たんだ?」
そう尋ねると、なにやら手に何か編み込んだ紐のような物を持っている。そして、ととと、と近寄ってくると。
「手を出して〜」
言われるがままに右手を差し出す。その手首を持っていた糸で結んでくれた。
「実はね〜ミサンガを作っていたのです」
よく見れば4色の糸で綺麗に編み込まれていた。手先が器用なだけあってこういうことは得意なようだ。
ところでこの色は何を意味しているのだろう? そう尋ねると、えっとね〜と嬉しそうな顔で答えた。
「白がオカリン、白衣いっつも来てるもんね〜。でダルくんは緑。オレンジと迷ったんだけどね〜。あとは赤が、クリスちゃん。髪の毛も赤っぽいし、性格もぴったりな感じがするなぁ〜。そして水色が…」
急におとなしくなって目をふせてしまった。どうしたんだろう。何か言わないといけない。けど、口からは何も言葉が出てこない。
「これからはね、このラボにはね、いっぱいお友達が増えるよ、だからね、オカリンはねもう寂しくないよ。もうね、オカリンの人質じゃなくても大丈夫だよねっ」
その一生懸命作った笑顔の瞳にはいっぱいの涙が溜まっていた。違うと
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