Chapter00
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、いつまでも俺の人質なのだと、言いたくても口が動いてくれない。
「だから…ね、そのミサンガ、大事にしてくれると嬉しいな。これから…おばあちゃんとずっ…と、オカリンを見守っていてあげるねっ」
時折上ずった声で話しかけてくる。泣いているのだろう、だが、背を向けられてその顔は見えない。
「バイバイ、オカリン」
玄関を開けて涙を溜めたまま笑顔で、でもとても切なそうに出て行こうとする。
行くな、行くな、と必死に思っていても声が出ない。
体も言うことを聞いてくれない、それでも腕を精一杯伸ばして、届く距離でもないのにそれでも伸ばして懇願する。
出て行ってしまう。扉がしまってしまう。何も言ってあげれていない。行かないでくれ。
まゆりーー
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