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DQ5〜友と絆と男と女  (リュカ伝その1)
18.大物と小物の違いは、他人を利用出来るか出来ないか。
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間がない!早速本題へ入ろう」



「義兄さん達も苦労をされた様で…しかし母が偽者とは…」
「信じられないのも無理はないが…」
「いえ、そう言われれば思い当たる節が幾つかあります。あんなに優しかった母が人が変わった様に僕を邪険にしましたから」
「まさに人が変わってたのさ!」
冗談だったら笑えないが、事実だからなぁ…なお笑えないよ!

「義兄さん。この城の書物庫に『ラーの鏡』の文献がありました。真実を映すラーの鏡があれば、この事態を解決出来るかもしれません」
「さすがは我が子分!良い情報を持っている」
「義兄さん、お気を付けて!」

俺達はピエール達と合流し書物庫を漁る。
ラーの鏡に関する書はすぐに見つかった様だ。
ちなみに俺は全く関係ない書を読みふけり、ピエールに蹴飛ばされた。(あの娘Sなの?)
書によると、オラクルベリーの遙か南にある『神の塔』に鏡は奉られているそうだ。



<神の塔>
ピエールSIDE

我々は神の塔に入り幾度めかの戦闘をしている。
あの後、城内に設置されていた『旅の扉』を使い、神の塔の近くまで来た我々だが夜も遅い為『攻略は明日朝から』と言うリュカの意見(我が儘)により、近くの海辺の修道院で一晩厄介になった。
ここにはヘンリー殿とリュカの縁者がいる様で、神の塔の事を告げたら協力を申し出てきた。
何でも神の塔に入るには『心清き巫女』が必要らしくマリア殿が、そしてその兄のヨシュア殿が随行してきた。
ヨシュア殿はかなりの猛者と見える…足の運びで強さが分かるくらいだ!

神の塔内は神々しい雰囲気とは別にモンスターも多く戦闘が絶えない!
さらに、リュカの馬鹿が大声で歌うのでモンスターが寄ってくるのだ!
しかも当のリュカは殆ど戦わない!
後方でマリア殿を守りつつ援護魔法を唱えるだけだ!
「イオ!」
私のイオが炸裂する!
ガメゴン、ホイミスライム、インスペクターを吹き飛ばす。
しかし致命傷ではない!
すかさずヘンリー殿とヨシュア殿がとどめを刺す!
残りはホイミスライムのみ。
向き直り剣を構える。

ホイミスライムは先程のイオで傷つきながらも、事切れたガメゴンにホイミを唱える。
しかしホイミで死者は蘇らない。
仲間の死が理解出来ないのか、ホイミスライムは長い手蝕で亡骸を揺すり「ホイミ!ホイミぃ…」そう悲しげに繰り返す。
これでは、どちらが悪なのか…

するとリュカが悲しそうな表情でホイミスライムに近づく。
「ごめんね…君の友達を…ごめんね…」
そう言いホイミスライムを優しく抱きしめる。
「リュカ、離れろ!そいつは敵だ!」
私は思わず叫んでしまった。
リュカの気持ちが痛い程分かるのに…

「そうだね、この子は敵だった。でも君もそうだったろ?」
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