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レインボークラウン
第二百八十七話

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 美樹は風の魔法の勉強を実際にその魔法を使う中で続けていきながらだった。そのうえで自分の使い魔達に問うた。
 この日も家の前の道路でしていた、その中で問うたのだ。
「今のはどうかしら」
「はい、昨日のものよりもです」
「いいと思います」
 これがビルガーとファルケンの返事だった。
「スピードも威力もです」
「よくなっています」
「そして魔法を出す間隔もです」
「短くなっています」
「徐々によくなっています」
「いい感じだと思います」
「ならいいけれど。ただ」
 首を傾げさせつつだ、美樹は言うのだった。
「私これまで正面とか左右にだけ魔法を出す様にしているけれど」
「それが何か」
「何かありますか」
「それがね」
 首を傾げさせながら言うのだった。
「よくないのかしら」
「正面、そして前後」
「それだけだと」
「後ろもそうだけれど」
 美樹は二羽に言う。
「上下ね」
「上下ですか」
「上や下ですか」
「こうしたりして」
 試しにだった、美樹は。
 鎌ィ足の魔法を出したがだ、その鎌ィ足は。 
 下から上に飛んだ、美樹はその魔法を出してから言った。
「どうかしら」
「あっ、そうですね」
「そうした立体的にも魔法を放てば」
「それでさらにですね」
「魔法に幅が出ますね」
「これまで上とか下には出していなかったから」
 その魔法をというのだ。
「どうかって思ったけれど」
「しかししてみるとですね」
「実際に」
「ええ、いい感じよね」
「はい、そう思います」
「私達も」
 使い魔達も言う。
「ではですね」
「これからは」
「こうした方向にも出してみるわ」
 その風の魔法をというのだ。
 そして実際にだった、美樹はこの日から上下にも魔法を放ってみた。そうした工夫をすることにも気付いたのである。


第二百八十七話   完


                              2015・11・7
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