第10話隻竜と竜の巫女
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して、紫色の巫女装束に身を包んだ少女ーーー
「お待たせ、お兄ちゃん」
「ナイスタイミング、ミラ。流石に仕事が速くて助かる」
「ミラ!?《竜の巫女》ミラか!?」
「ビーター《黒の剣士》キリト、血盟騎士団副団長《閃光》のアスナに並ぶ攻略組トッププレイヤーが二人も!?」
「ミラさんも攻略組!?」
《隻腕のドラゴン》、《隻竜》のライリュウの妹、《竜の巫女》ミラ。彼女も兄と同じ攻略組メンバーである。彼ら兄妹は今ではビーターという汚名を自ら被った《黒の剣士》キリト、攻略組の中心的ギルド、血盟騎士団の副団長にして、視認さえ困難する剣撃を放つレイピア使い、《閃光》のアスナと肩を並べる攻略組のトッププレイヤー。
「ミラ、例の物頼む」
「うん、解ってる」
兄の頼みを受け、この時まで預かっていた物をポーチから取り出す。それは結晶だった。ただ違うのはその大きさ。普通の《転移結晶》や《治癒結晶》よりも2倍近く大きく、深い蒼色の結晶ーーー
「これは依頼主が有り金はたいて買った《回廊結晶》だ」
「監獄が出口に設定されてる、あんたたちにはこれで監獄送りになってもらうから」
《回廊結晶》とは、好きな場所に転移できる《転移結晶》と違い、あらかじめ出口を設定して使用の際にその決めた出口にワープする、店では家が一件買える値で売られているレアアイテムである。
「ア、アタシを傷つけたらあんたたちが犯罪者に・・・」
ライリュウたちに槍を向け、抵抗するロザリア。犯罪者ギルドのリーダーとはいえ彼女のカーソルはグリーン、ライリュウたちが彼女を傷つけたら彼らが犯罪者になる。それをネタにし、自分が傷つかないための警告をするがーーー止められた。一瞬で自分に近づき、喉元近くに剣を突き付けたライリュウによって。
「コンビを組んでるっつってもオレたちは基本ソロだ。一日やそこら犯罪者でも大した問題ないんだぜ?ミラ」
「コリドー、オープン」
ロザリアが戦意を喪失したことを確認したライリュウはミラに合図を出す。それを聞いたミラは回廊結晶を起動し、犯罪者ギルド、タイタンズハンドのメンバーを投獄した。
******
ライリュウside
オレたちがタイタンズハンドの投獄を完了したあと、シリカを連れてこの第47層のオレとミラの家に戻ってきた。
「ごめんなシリカ。所々強く言いつけちゃって、その上あんな目に合わせて、怖かっただろ?」
「いえ、ライリュウさんは元々
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