Fate/stay night
1184話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
夕食が終わり、それからは自由時間となる。
そんな自由時間を、俺は……
「はぁっ!」
「させませんっ!」
突き出されたたんぽ槍をセイバーの竹刀が弾く。
見て分かる通り、現在俺は衛宮の家にある道場でセイバーと模擬戦をしていた。
俺の武器はたんぽ槍で、セイバーは竹刀。
これは、俺がゲイ・ボルクを、セイバーがエクスカリバーを手したというのを想定しての訓練だった。
もっとも、未だにセイバーは自分の見えない剣がエクスカリバーだというのは秘密にしているけど。
……衛宮辺りには教えたのか?
そんな風に感じつつ、たんぽ槍を払ってこっちとの間合いを詰めてくるセイバーから距離を取る為に後ろへと跳躍する。
それでも諦めずにこっちに向かってくるセイバーだったが、空中で持っていたたんぽ槍を大きく横薙ぎに振られれば、向こうとしてもそう簡単に追撃は出来ないだろう。
いや、横薙ぎに振るわれた一撃の下を潜り抜けるようにして距離を詰める可能性はあったが、その場合は横薙ぎから振り下ろしに変えればいいだけだしな。
セイバーと距離を取って床に着地すると、向こうもこれ以上は追っても藪蛇だと思ったのか足を止める。
そのまま向かい合っていると、不意にセイバーの後ろで俺達と同じく模擬戦をしている2人が見えた。
綾子と衛宮の2人だ。
向こうでも俺とセイバー同様に模擬戦をしている。
ただし、衛宮が持っているのが普通の竹刀なのに対して、綾子が使っているのは普通の2倍はあろうかという長さの竹刀。
……いや、考えは分かる。綾子が主武器としている物干し座を念頭に置いているのだろう。
けど……何であんな竹刀がここにあるんだ?
というか、普通にああいう竹刀って売ってるものなのか?
そんな疑問を余所に、お互いに武器を構えて向き合っている俺とセイバーとは余所に、向こうでは激しい戦いが行われている。
もっとも、一方的に攻めている綾子を衛宮が何とか防いでいるって感じだが。
あの太刀筋を見る限りだと、多分この世界でも原作同様にセイバーから稽古を付けて貰ってはいたんだろう。
ただ、セイバーの剣は一流の才能を持つ者の剣。
剣の才能はないと言われている衛宮には決して届かない剣だ。
衛宮に向いているのは、英霊エミヤの双剣だろう。
ただ、この世界ではエミヤの代わりに俺が召喚されている以上、衛宮がそれを習得する事は不可能だ。
それによって、結局は衛宮の最適な剣を習得する事は出来ず、使い慣れないセイバーの剣で戦う事になってしまった。
それに比べると、綾子は剣に限らず武術の才能は高い。
更に今の綾子は半サーヴァントと化している影響で、身体能力も人間離れしている。
そんな綾子に、衛宮がまともにやり合えるかと言われれば……
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ