第二魔法
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っているところを見た人物はいないはずなのである。なぜなら彼は唯一ではバトルパートで、対戦相手であるアレクセイ・・・という名で大会に参加していたイワンの策略で、観衆を欺くために幻覚の中で戦っていたからだ。
「戦ってるとこは知らないけど・・・ほら、妖精の輝きだが使った・・・」
「そいつはカナだ!!」
「それだ!!」
「おい!!」
タクトはどうやらカナとラクサスを間違って覚えていたようで、グレイは思わずずっこけてしまう。
見た目どころか性別すら違う2人・・・なぜタクトが間違って覚えていたのかは誰も知ることができなかった。
その頃、三つ巴になっているエルザとカグラとミネルバは観客たちの予想通り激しい戦いを繰り広げていた。
その3人の激戦とは正反対に、シリルとソフィアの方ではゆるゆるっとした展開になってきていた。
「ゴホッゴホッゴホッ・・・」
突如白い煙に包まれたせいでむせてしまうシリル。彼はその中でもソフィアが自分に近づいてきたらすぐに逃げれるようにと彼女を警戒し、睨んでいる。だがソフィアはそんな素振りなどまったく見せずにじっと彼の方を見続けている。
(目眩ましにして近づいてくる魔法じゃないのか?だったらこれって一体・・・)
シリルがそんなことを考えていると、次第に視界が晴れてくる。微かに吹いている風などの関係で煙が流れたからだった。
シリルはソフィアの方を向いたまま視界が完全に晴れるのを待つ。しばらくすると煙も消え、シリルの姿を観客たちも魔水晶ビジョンから確認することができるようになる。
「よし!!」
煙の中から出てきたシリルはソフィアの方を見ながら戦闘体勢に入る。しかし、その姿を見たドムス・フラウの観客たちは
「「「「「オオオオオオオッ!!」」」」」
一斉に歓声をあげた。
シリルside
「フフッ、きっと今ごろドムス・フラウは大興奮だろうなぁ」
「は?」
俺がいつでもソフィアに突っ込んでいけるようにしていると、何やら笑みを浮かべながらそう言う。
ここはクロッカスの中でも一番端の場所。ドムス・フラウは街の中心部にある華灯宮メルクリアスの東に数キロいったところに位置しており、ここからはかなりの距離があるため、声なんかはまったく聞こえない。
俺たちが会場から聞こえるのはこの声だけ。
『ああっと!!これは!?』
実況席にいるチャパティさん、ヤジマさん、マトー君の3人の声だけだ。
街に設置されている魔水晶ビジョンの映像に合うように音声がついてくる。そのため、他
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