参ノ巻
幕間
参
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「カーット!」
「ふぅ〜やっと終わったぁ!」
瑠螺蔚はこきりと肩と首を回す。
「お疲れ」
「あれ、惟伎高」
袈裟姿で片手を挙げながら現れた惟伎高に、瑠螺蔚は同じように片手を挙げて返す。
「てゆーかさぁ!あたし、あんたに言いたいことあるんだけど!」
「ン、なンだァ?」
「なンだぁ?…じゃないわよ!このクソ坊主!アドリブかましすぎなのよ!べったべった触りすぎ!おかげで18禁に片足突っ込むところだったじゃないのよ!台本じゃないけど、『あたしは高いのよ』」
ダン!と激しく叩き付けられた瑠螺蔚の片足は惟伎高の足の上だ。
「じょ、女王様、足が痛いです…」
「えーなんか言ったァ?てゆーかホントやり過ぎ。イケメンが何をしても許されると思うな」
「でも、ほら、俺との絡みはもう参ノ巻でほぼ終わるから…」
「ほ・ぼ、ね!あんたはホント油断ならないのよ!少しの隙があればべたべたいちゃいちゃと!カメラ回ってるからあたしも思いっきり反撃できないし!」
「いや、十分思いっきりしてたぞ!?」
「ふん。回ってなかったらあんた今頃病院よ」
「えっ…」
「あ、尼君様、どうかそこらへんで…」
控えめな声が間に入る。
「あっ抹じゃないの!」
振り返れば、きっちり着物を着込んだ背の高い抹が困ったような顔で微笑んで立っていた。
「まぁつぅ〜!アホはほっといて、一緒に着替えてアイスでも食べに行きましょ?」
「えっ、着替え!?」
「うん♪女子会よ!ほら、はやくいこ?」
「いやちょっと待て瑠螺蔚!」
惟伎高が止めるが、瑠螺蔚は全く聞いていない風でバタバタと逃げる抹の腕を引きずり、更衣室へと連行してゆく。
「おい!おまえキャスティングプロフィール見てないんだろ!?おい!おい待てって!瑠螺蔚!」
しかし惟伎高の必死の呼びかけも空しく、カーテンの向こうに消えてゆく二つの影…。
惟伎高はあちゃーと手で額を押さえた。
暫くして。
「…ギャーーーーーーーーーーーッ!!!???」
盛大な悲鳴が上がり、バッ!ともの凄い勢いで出入り口のカーテンがめくられる。そのまま般若の顔をした瑠螺蔚がドドドドと走ってきて、惟伎高の襟首を激しく掴み挙げる。
「く、くるし、苦しいです女王様」
「これはァ、どぉいうぅことよぉォ〜…」
地獄の底から響いてくるような声が、ぎりぎりと惟
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