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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
53 朝の到来
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恐らくこの数日でニホンにはあらゆる機関の捜査官が派遣されているはずです」
「……」
「あと、熱斗を逮捕したというWAXAの新課長についても少し調べてみましたが、とんだ食わせ者でしたよ」

空港のフロントから出ると、炎山はついてきた捜査官数人に指示を出し、本来の目的の捜査に向かわせた。

「食わせ者?」
「えぇ。ニホンでサテラポリスの監視をさせている者からの報告によれば、そいつの名前は木場秀光(きばひでみつ)、36歳。エンドシティの本城寺大学人文学部法律学科に2浪で入学して、2回留年して卒業。卒業後は親のコネで警察庁のとある部署にキャリア入庁、しかし勤務態度は劣悪で私生活でも無銭飲食やスピード違反に免許取り消しの他、あらゆる失態をやらかしてます。しかも深く掘り下げると高校の頃から素行が悪く、傷害事件を数件起こしているようです」
「何で、そんな人間がサテラポリスのエリート部隊の課長に?」
「コイツの親は衆議院議員の木場良秀なんですよ。恐らくもみ消したんでしょう」
「なんてことだ…」
「木場自身も警察庁でも金で犯罪のもみ消しをしていたようで、他にも裏金作りなんかにも関わっていた疑惑があります」

祐一朗と炎山は駐車場のNSXに乗り込んだ。
炎山は持ってきたバッグの中から幾つかの資料を取り出す。

「まぁ、早い話が公安に送り込まれた警察側の人間といったところなんですが。公安は警察の一部や幾つかの集団にとっては面倒な存在ですから、自分たちの思い通りにしたいという意図があったのかもしれません」
「WAXAはサテラポリスの組織、サテラポリスは…」
「そうです。サテラポリス、そしてそれに付随するWAXAはアメロッパに本部があるアメロッパの機関です。CIA同様に諜報活動を行うスパイ組織ですが、ニホンの機関ではないため、ニホンの国益や評価に悪影響があろうと、ニホンの隠している部分も躊躇いなく明るみにしてしまう。それを恐れた政府は同じく諜報活動を行う公安の幻のセクション、ゼロ課として設置する条件をつけました」
「自分たちのコントロールが効くところに設置したわけか」
「しかしそれでもコントロールは完全ではありません。やはり海外からのスパイであるという部分に変わりはなく、一種の嫌われ者機関、ただでさえ時折衝突する公安の面倒な部分に位置づけられてしまったわけですから、警察としてもある程度、コントロール化にしておきたかったんでしょう」

エンジンを始動し、ギアをローに入れて発進させた。
早速、炎山を連れてWAXAニホン支部へと向かう。

「木場の話題に戻りますが、木場は警察時代から無罪と思われる人間を逮捕して、検察を丸め込み有罪にしては手柄をあげ、冤罪を多く生み出していた疑惑もあります。もちろん全部の事件とまで言いませんが、被告側が控訴と
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